【速報】岸田首相が旧優生保護法下での強制不妊手術に対し国に賠償判決「真摯に反省し、心から深くお詫び」
旧優生保護法の下で不妊手術を強制された人々が国を訴えていた裁判で、最高裁大法廷が国に賠償を命じる判決を言い渡したことについて、岸田首相は重い受け止め、反省とお詫びを述べた。
政府は優生手術を受けた方々の声に耳を傾け、面会を通じて直接反省とお詫びの言葉を伝える方針を示した。
優生手術を受けた方々の苦しみを考慮し、新たな補償方針について国会と協議し、早急な結論を得るよう指示した。
旧優生保護法の下で不妊手術を強制された人々が国を訴えていた裁判で、最高裁大法廷が、国に賠償を命じる判決を言い渡したことについて、岸田首相は「旧優生保護法の規定を憲法違反とした上で、国家賠償法上の違法を認める判決が言い渡されたことを重く受け止める。昭和23年制定の旧優生保護法に基づき、あるいは旧優生保護法の存在を背景に平成8年に優生手術に関する規定が削除されるまでの間、多くの方々が特定の疾病、障害を有すること理由に、生殖を不能にする手術を強いられ心身に多大な苦痛を受けてこられた。政府としても旧優生保護法を執行していた立場から、真摯に反省し、心から深くお詫びを申し上げる次第です。まずは最高裁で確定した判決に基づく賠償を速やかに行う」と述べた。
さらに「優生手術を受けた皆様の声は大切であると考えている。皆様の要望を踏まえ、私自ら皆様にお会いしてこれまでの辛いご経験、思いをうかがわせていただき、私から反省とお詫びの言葉を直接伝えたいと思う」と述べた。
面会については、加藤子ども担当大臣に今月中にセットする調整を指示したことを明らかにした。
また、「優生手術等は人の尊厳を蹂躙するあってはならない人権侵害だ。優生手術等を受けた皆様が、長年心身に多大な苦痛を受けてこられたこと、優生手術を受けてこられた方々が高齢化しておられることも踏まえれば、解決は先送りできない課題だと考える。判決を精査した上で、国会と相談して、新たな補償、あり方について可能な限り早急に結論を得られるよう加藤大臣、小泉法務大臣に検討を指示した」と述べた。
補償の対象については「係争中の訴訟について最高裁判決を踏まえて、対応を検討する、精査した上で新たな補償のあり方について可能な限り早急に結論を出したい」と述べた。
岸田首相は重ねて「真摯に反省し、こころからお詫び申し上げますとともに、このような事態を二度と繰り返さない、全ての国民が疾病や障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向けて政府として最大限の努力を尽くす」と述べた。
