市主催のドジャース・山本観戦ツアーは「税金の不適切利用」、市民らが中止求める…参加者一人に60万円

AI要約

岡山県備前市出身の山本由伸選手を応援する市主催の観戦ツアーが、不適切な税金利用として市民からの監査請求を受けた。

ツアーは市内中高生200人を対象に8月に実施予定で、1億2960万円の費用を市が負担するが、住民からは不満の声が上がっている。

市民は生活や福祉に税金を回すべきだと主張し、ツアーに公金をあてることに疑問を呈している。

 岡山県備前市出身の米大リーグ・ドジャースに所属する山本由伸選手を応援する市主催の観戦ツアーを巡り、市民有志らが2日、不適切な税金の利用だとして、ツアー中止を求める住民監査請求を市監査委員に行った。

 応援ツアーは、市内在住の中高生計200人を対象に8月に実施し、本拠地ロサンゼルスでの試合観戦や観光地の見学を検討している。事業費は1億2960万円で、市が参加者1人あたり60万円を負担する。299人から応募があり、既に当選者が決まっている。

 請求書などによると、備前市内の中高生約1200人のうち参加者は200人のみで、参加の有無で差別が生じると指摘。「物価高などの中、生活や福祉に税金を回してほしい、との声が市民の声だ」とした。当初は1人あたり30万円としていた補助を60万円に倍増したことについても、「無計画な財政運営で地方自治法や地方税法に違反している。ツアーは違法な公金の執行だ」と訴えた。

 住民代表の桐山宗義さん(83)は「市民が生活に苦しむ中で、ツアーに公金をあてるのは許せない。公正公平に予算を使ってほしい」と訴えた。