旧大口病院殺人事件 東京高検が上告断念「適法な上告理由が見いだせなかった」

AI要約

元看護師が患者3人を殺害した罪で無期懲役の判決が確定

検察が最高裁への上告を断念

量刑に関する検察と弁護の主張があったが無期懲役が維持された

横浜市の旧大口病院で入院患者3人を殺害した罪などに問われ、2審で無期懲役の判決を受けた元看護師について、検察側は最高裁への上告を断念しました。

無期懲役の判決が確定します。

元看護師の久保木愛弓(くぼき・あゆみ)被告(37)は、2016年、横浜市の旧大口病院で点滴に消毒液を混ぜて入院患者3人を殺害した罪などに問われています。

1審の横浜地裁では、検察側が死刑を求刑しましたが、無期懲役の判決が言い渡され、検察側と弁護側が共に控訴していました。

先月、2審の東京高裁は、1審と同様に無期懲役の判決を言い渡しました。

これまでの控訴審で弁護側は、「躊躇を覚えるのなら死刑を科すことは許されない」などと述べ、死刑を回避するよう求めていました。

検察側は、「無差別殺人型の連続殺人であるだけでなく、大量殺人を企図した」「死刑を選択せず、無期懲役を言い渡した1審判決の量刑は、著しく軽きに失して明らかに不当」と主張していました。

3日、東京高検の次席検事は「判決内容を十分に精査したが、適法な上告理由が見いだせなかった」とコメントを発表し、上告を断念しました。これで無期懲役の判決が確定します。