にせの「副業サイト」運営、詐欺容疑で17人逮捕 埼玉の拠点摘発

AI要約

埼玉県警が副業サイトを通じて女性から現金をだまし取ったとして、20~50代の男女17人を詐欺容疑で逮捕。

グループは全国的に被害者を募り、活動拠点はさいたま市中央区のビルにあった。

被害者に副業サイトを通じて報酬を得る方法を持ちかけ、現金をだまし取る手口が明らかになっている。

にせの「副業サイト」運営、詐欺容疑で17人逮捕 埼玉の拠点摘発

 副業サイトを通じて女性から現金をだまし取ったとして、埼玉県警は1日、サイトを運営していた無職里村昌希容疑者(30)=千葉県習志野市=ら20~50代の男女17人を詐欺容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。

 グループはさいたま市中央区のビルの一室を拠点に活動していたといい、県警は、被害者が全国にいるとみて捜査を進めている。

 逮捕されたのはほかに、さいたま市見沼区大和田町1丁目の自称アルバイト岩間小夏(33)、同市大宮区大門町3丁目の無職宇都宮渉(30)の各容疑者ら。また、県警は1日、グループの責任者とみられる住所、職業不詳の須崎兼一容疑者(34)を公開手配した。

 発表によると、容疑者らは氏名不詳者らと共謀し、6月3~10日ごろ、さいたま市中央区の事務所などから、副業サイトのメール機能を使って、会員登録した静岡県長泉町の23歳の女性に「認定会員」になるための手続き費用を要求。女性に容疑者らが管理する会社名義の口座などに現金計28万9300円を振り込ませた疑いがある。

 組織犯罪対策3課によると、グループは、運営する副業サイトを訪れた女性に「相談相手から相談にのり、メールを返信するだけでお金がもらえる」などと持ちかけた。その後、「打ち子」と呼ばれるグループ内の相談者役を装う人物が、「離婚した元妻に養育費を支払っているが、金遣いが荒くて困っている」と女性に相談を持ちかけ、相談に乗ってもらった対価として40万円の報酬を提示。グループは、報酬を受け取るためにはサイト内で使う「シルバー」と呼ばれる通貨を購入し、認定会員に登録する必要があるとしており、女性はそのための費用を振り込んだという。

 県警は6月10日、容疑者らが拠点にしていたとみられるさいたま市中央区のビルを捜索し、犯行で使用したとみられるパソコンなどを押収していた。押収物や被疑者の供述などから犯行を裏付けた。(恒川隼、宮島昌英、浅田朋範)