将棋・伊藤叡王は「お強い少年」 師匠の宮田利男八段 指定で保坂展人世田谷区長を表敬訪問

AI要約

将棋の伊藤匠叡王(21)が師匠とともに世田谷区役所を訪れ、叡王戦で藤井聡太竜王を破り初タイトルを獲得したことが話題となった。

師匠は伊藤の幼少期からの成長を振り返り、対局での「罰ゲーム」エピソードを明かして笑いを取った。

伊藤は優等生として知られ、タイトル獲得記念の祝杯を断り、アルコールも口にしなかった。

 将棋の伊藤匠叡王(21)が27日、師匠の宮田利男八段(71)とともに東京都世田谷区の世田谷区役所に保坂展人区長(68)を表敬訪問した。伊藤は20日、甲府市で行われた第9期叡王戦5番勝負第5局で当時、将棋界にある8つのタイトルすべてを保持していた同学年の藤井聡太竜王・名人(21)を下した。初タイトルとなる叡王を獲得するとともに、藤井8冠制覇の牙城を崩した。

 三軒茶屋で将棋教室を運営する師匠は、幼稚園時代の伊藤について「お強い少年」と印象を語り、区長ら同席者を笑わせた。また、対局に負けたら教室の近くにある「超激辛ラーメン」を食べさせるという「罰ゲーム」を課した。「(伊藤は)負けたんですが、『コロナの状態だから外出は控えた方が』とかわされた」とエピソードも披露した。さらに「いつかな」と、弟子を誘った。

 区長からタイトル獲得の祝杯について水を向けられると、「イヤ、ダメです。何年間かは強くなりますから」と、一門の「鉄のおきて」を前面に押し出した。宮田門下は「25歳になるまで酒とギャンブルは禁止」だからだ。「ほかのは飲んでますけど」と師匠はこの後、苦笑いした。

 優等生の伊藤は、「自分は興味がありませんので」とここでもかわした。訪問後、関係者を囲んでの昼食の際もアルコールは口にしなかったという。