岸田首相「憲法、最たる課題」 保守派を意識、自民に温度差

AI要約

岸田文雄首相は自民党役員会で憲法改正の重要性を訴え、党内の意見の食い違いや議論の拙速化に警戒する声もある。

首相は立民の泉健太代表に改憲姿勢を問い詰め、議論の必要性を強調した。

通常国会で自民が条文化作業を提案したが、立民の賛同を得られず、改憲原案の提出には至らなかった。

 岸田文雄首相は25日の自民党役員会で「憲法は先送りできない課題の最たるものだ」と述べ、改正論議の前進を訴えた。9月の総裁選をにらみ、党内保守派へのアピールとみられる。ただ松山政司参院幹事長は記者会見で「衆参には意見の食い違いがある」と拙速な議論を警戒した。党内に温度差があるのが実情だ。

 首相は役員会で、立民の泉健太代表に改憲姿勢を逆質問した19日の党首討論にも言及。「施行後の77年間で内外の社会は全く変わっており、議論に応じるよう強く呼びかけた」と振り返った。

 23日に閉会した通常国会で、自民は条文化作業を提案したものの立民の賛同が得られず、改憲原案の提出にすら至らなかった。