体の冷却と生活習慣で「暑害」を乗り切れ! 2024年版熱中症にならない酷暑対策

AI要約

今年も暑い夏がやってくる。脱水症状によるリスクや命に関わる病気に要注意。専門家による冷却グッズと注意点の紹介。

猛暑への対策として「ペルチェ式」の冷却アイテムが注目されている。扇風機と冷却プレートが組み合わされたグッズが人気。

ウエアラブルな冷却デバイスもビジネスシーンで活躍。都市部で働く人向けの最新製品が販売され、好評を得ている。

体の冷却と生活習慣で「暑害」を乗り切れ! 2024年版熱中症にならない酷暑対策

 今年も暑い夏がやってくる。猛暑による脱水症状は、脳梗塞などのリスクを高め、急性腎不全など命に関わる病気を引き起こすこともあるから要注意だ。最新の冷却グッズと生活上の注意点を専門家に聞いた。

◇送風では足りない 〝冷たい〟が必要

 また猛暑・酷暑の日々がやってくる。この夏をどうしのぐか、げんなりしながら対策を考えている人は多いだろう。

 もしも新しいグッズの購入を検討しているなら、今シーズンのキーワードは「ペルチェ」だ。小売店の暑さ対策コーナーには、日傘や水筒、ハンディー扇風機などが売られているが、そこに「ペルチェ式」「ペルチェ素子」などと書かれたアイテムがある。それらに共通しているのは、金属のプレートを直接肌に当てる仕様になっていること。そのプレートの裏側で働くのが「ペルチェ素子」という半導体モジュールで、電気を通すことによって冷たさが持続する仕組みになっている。

「近年の猛烈な暑さのなかでは、外出先でモバイル型扇風機を使っても、体に当たる風が熱風になってしまいます。そのため冷たいものを体に直接付けたいニーズがあり、〝ペルチェ〟が好調。扇風機も付いて1台で二つの機能があるアイテムが売れています」

 そう話すのはハンディー扇風機などを企画・製造するエレスの広報担当五十嵐大輔さん。同社は3年前からペルチェ素子を使ったアイテムを販売、昨年はよく売れた。扇風機の中央部分に冷却プレートが付いているタイプなら、持ち歩きながら、体を冷やしやすい手のひらや首元に当てられる。近年の酷暑下では、「風」+「ひんやり」のダブル対策が定番化しているようだ。

◇ビジネスシーンにもウエアラブル冷却

 もともとペルチェ素子はパソコン用クーラーやミニ冷蔵庫に使われていた。それを、人間の暑さ対策に活用して、まったく新しい冷却アイテムを生み出したのは、ソニーサーモテクノロジーの伊藤健二さんだ。

 都市部で働く人の通勤に焦点をあてたウエアラブルなサーモデバイス「レオンポケット(REON POCKET)」は、2020年に初めて世に登場して以来売れ行き好調が続く。5年目の今年は、第5世代の製品を発売。冷却力が強力になり、さらに最大のレベル5で4時間、レベル4なら7・5時間と長時間駆動するのが大きな特徴だ。