外国人にわかりやすい「やさしい日本語」実践講座

AI要約

「やさしい日本語実践講座」では、外国人向けの情報発信に使用される「やさしい日本語」の重要性が紹介されました。

日本語初級レベルの外国人に向けて、日本語を簡単に言い換えてわかりやすくする取り組みが行われています。

外国人と日本人が共に学ぶことで、より多様な言語環境に適した情報発信が可能となっています。

外国人にわかりやすい「やさしい日本語」実践講座

今回は東京都狛江市で行われた「やさしい日本語実践講座」を取材しました。

■日本語初級レベルの外国人向けの情報発信に使用

みなさんは「やさしい日本語」という言語ツールをご存知でしょうか。

「やさしい日本語」とは、外国人にもわかりやすいよう簡単にした日本語で、1995年に発生した阪神淡路大震災をきっかけに日本語が得意でない人たちへ情報発信するためのツールとして研究が始まりました。

「やさしい日本語」は難しい日本語を簡単に言い換え、わかりやすくした言葉です。おもに来日して1年から5年程度、日本語初級レベルの外国人への生活支援、教育、交通、医療などの情報発信に使われます。

そうした言葉のツールを日本人が使えるように学習するイベントが「やさしい日本語実践講座」です。

講座は狛江市のNPO法人「こまえにほんごしえん・日本語スクール」が主催、八王子の市民団体「kokohana やさしい日本語でつながる八王子の会」の方々が講師をつとめました。

受講した日本人は25人、そのほか中国、ネパール、フィリピン、ポーランドで生まれ、現在日本に住んでいる外国人6名がトークパートナーとしてゲスト参加しました。

日本には外国で生まれたり、親が外国の人が多く住んでいます。

その人々の母語(自然に話す言葉)は公共施設・交通機関などに表示されている英語や中国語、韓国語だけでなくポルトガル語、フィリピノ語、ベトナム語など多様です。日本に住んで数年経ち、少し日本語が話せるようになった人たちには日本語での情報発信も有効です。

ただ、日本に長く住む人が日常、ごく普通に使っている日本語にも滞在年数が1年~5年程度の外国人にはわかりにくい言葉があります。たとえば漢字の熟語、カタカナ言葉、尊敬語・謙譲語などです。

「やさしい日本語」はそれらを簡単な日本語に置きかえ、わかりやすくします。「やさしい日本語」の「やさしい」には「簡単な」という意味と「思いやる」というふたつの意味が込められています。