東京都知事選挙の候補者が最多の56人、同一の政治団体から24人…政見放送が長時間に

AI要約

東京都知事選は歴史的にも最大の首長選で、過去最多の56人の候補者が立候補する異例の展開となった。

過去の選挙と比較して、テレビでの政見放送が長時間に及ぶことが予想される。

一部の政治団体に関連する候補者が多数出馬し、競争が激化している。

 都知事選は、有権者数が1100万人に達する日本最大の首長選だ。1947年以降、前回選までの21回の立候補者数の平均は12・3人。石原慎太郎氏が再選した2003年が5人で最少だったが、近年は14年に16人、16年に21人、前回の20年は22人と増加傾向にある。12年に統一地方選から外れたことで全国的な注目度がさらに高まったことが、候補者増の要因の一つとされる。

 今回は、過去最多だった前回を大きく更新し、一気に2・5倍の56人にまで膨らんだ。このうち、選挙ポスターに政治的主張を載せるとして寄付者を募り、「ポスター掲示板をジャックする」などと宣言していた政治団体「NHKから国民を守る党」に関連する候補者は24人。知事ひとりを選ぶのに、同一の政治団体に関連する多数の候補者が「競合」するという異例の展開となっている。

 今後テレビで放映される政見放送は、候補者が多数いるため長時間に及ぶとみられる。公職選挙法では、テレビ局は候補者が録画した政見をそのまま放送することが義務づけられているが、過去には、全裸に近い格好になって卑わいな発言を繰り返すなど物議を醸す放送もあった。