横断歩道「摩耗」1万か所…全体の2割、塗装半分以上消える

AI要約

兵庫県や県警は今年度、横断歩道の塗り直しを進めている。長年の使用で塗料が半分以上消えてしまったものが全体の約2割にあたる約1万か所に上っており、横断中の交通事故を食い止めるため、5億円の予算を確保した。

横断歩道は県内に約4万6000か所ある。白線が消えかけている具合(摩耗率)でA~Dの4段階に分類したところ、摩耗率51~75%の「Cランク」は約8500か所、摩耗率76~99%の「Dランク」は約1400か所で、全体の22%に上った。

県によると、業界団体や米国の調査で、摩耗率が高くなるとドライバーからの見えやすさが悪化する一方、視認性を改善することで事故を減らせるとの分析があるといい、事故防止に向けて大規模な塗り直し計画の実施を決めた。

 兵庫県や県警は今年度、横断歩道の塗り直しを進めている。長年の使用で塗料が半分以上消えてしまったものが全体の約2割にあたる約1万か所に上っており、横断中の交通事故を食い止めるため、5億円の予算を確保した。担当者は「横断歩道を渡る際のリスクを減らし、子どもや高齢者の命を守りたい」としている。

 横断歩道は県内に約4万6000か所ある。白線が消えかけている具合(摩耗率)でA~Dの4段階に分類したところ、摩耗率51~75%の「Cランク」は約8500か所、摩耗率76~99%の「Dランク」は約1400か所で、全体の22%に上った。

 県内の交通事故死傷者数は2021年の1万9300人が、22年には1万8500人、23年は1万8000人と減少傾向にあるが、横断歩道を渡っている際に限ると、▽21年 645人▽22年 669人▽23年 724人――とむしろ増加している。

 県によると、業界団体や米国の調査で、摩耗率が高くなるとドライバーからの見えやすさが悪化する一方、視認性を改善することで事故を減らせるとの分析があるといい、事故防止に向けて大規模な塗り直し計画の実施を決めた。

 対応が必要とされている横断歩道の数を地域別にみると、国道2号などの主要幹線道路が通る「阪神南」が2555か所(26%)で最多。「神戸」が2066か所、「中播磨」が1137か所と交通量の多い都市部で目立ったが、「但馬」698か所、「淡路」234か所など県内全域で摩耗している横断歩道が見つかった。

 国道交差点や通学路にある横断歩道も対象になっているといい、担当者は「早急に対策を講じ、事故防止につなげたい」としている。