自賠責保険に加入せず電動キックスケーターで事故…名古屋の73歳男を書類送検

AI要約

守山署が無賠責保険で運転し立ち乗り二輪車で事故を起こした男を書類送検。男は自動車損害賠償保障法違反容疑で罪を認めた。

男は特定原付を運転中に交差点で信号を無視し、歩道走行中に車と衝突したとされる。自賠責保険未加入やナンバープレートの不備が問題視された。

全国での特定原付違反が多発しており、ルールを守ることの重要性が広く訴えられている。電動キックスケーターの運転には理解と責任が求められている。

 自賠責保険に加入せず、立ち乗りの二輪車「電動キックスケーター」を運転して事故を起こしたとして、守山署は7日、名古屋市守山区、自営業の男(73)を、自動車損害賠償保障法違反(無保険)容疑などで名古屋区検に書類送検した。愛知県警によると、電動キックスケーターの運転者の摘発で同容疑を適用するのは県内初。

 発表によると、男は昨年11、12月、自賠責保険に入らずに名古屋市守山区内で電動キックスケーターを運転。交差点で信号を無視したほか、歩道を走行中に駐車している乗用車に衝突した疑い。

 同署によると、男が運転していた電動キックスケーターは、16歳以上であれば免許なしで運転可能な「特定小型原動機付自転車(特定原付)」という種類。時速6キロに制御できるなどの条件を満たせば歩道も走行できる。

 ただし、運転者には自賠責保険への加入が義務づけられ、公道を走る場合は、ナンバープレートの取り付けが必要だ。調べに対し男は「ルールがよく分かっていなかった。保険加入は必要だと知っていたが、歩道を走る分にはいいかと思った」などと供述しているという。

 警察庁によると、昨年7月~今年4月に全国で特定原付を摘発した件数は1万8516件に上る。このうち、歩道での違法走行など通行区分違反の9998件(54%)が最多で、信号無視が6011件(32%)で2番目に多かった。

 一方、最高時速が20キロを超える種類の電動キックスケーターは原付きバイクなどと同じで、走行できるのは車道のみ。免許が必須でヘルメットの着用義務もある。守山署の石垣正副署長は「ルールを守り、責任を持って運転してほしい」と話した。