迷いクジラ「淀ちゃん」処理費、大阪市が6つの問題行為認定…見積書の一部ないまま予定価格決定

AI要約

大阪湾に迷い込んだクジラの死骸処理費が予定の2倍以上に膨らんだ問題について、市契約管財局が委託業者との契約に関する調査結果を公表しました。

業者の見積もりに一部の不備があり、市入札等監視委員会が契約金額に疑義を指摘し、市に改善を求める事態となっています。

クジラの処理に関わる市の職員の不正行為も問題視され、今後の透明性と公正性が求められています。

 大阪湾に迷い込んだクジラの死骸処理費が大阪市の試算の2倍以上に膨らんだ問題で、市契約管財局は7日、委託業者との契約に関する調査結果を公表し、業者の見積書の一部がないまま予定価格を決定するなど六つの問題行為を認定した。これを受け、有識者らでつくる市入札等監視委員会は同日、積算根拠や契約金額に「疑義が残る」と指摘し、改善策を講じるよう市に求めた。

 クジラは「淀ちゃん」と呼ばれ、昨年1月13日、淀川河口付近で死んでいるのが確認された。市大阪港湾局は、市内の海運会社に死骸の海洋投棄を依頼。死骸は6日後、紀伊水道沖に沈められた。同局は昨年3月初めに処理費を3774万円と試算していたが、交渉を経て引き上げ、同31日に8019万円で随意契約を結んでいた。

 この契約を巡っては、市大阪港湾局の経営改革課長(当時)が交渉に同席し、金額の引き上げをクジラの処理を担当していた同僚職員に迫っていたことなどが判明。横山英幸市長が今年2月、市契約管財局に調査を指示していた。