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岸田総理、規正法成立に執念 麻生氏&茂木氏と「決別も」なぜ“岸田おろし”起きず?
政治資金規正法の改正案が衆議院を通過し、参議院で審議入り。野党は批判を強める中、岸田総理は改正案に賛成し笑顔を見せる。
改正案は公明と維新の主張を取り込みながらも、自民党内での意見対立が表面化。岸田総理は一部の党内での不満を受ける状況となっている。
岸田総理は決定の過程で麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長との意思疎通が難しく、党内での支持を失いつつある。
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野党から「ザル法」と批判された政治資金規正法の改正案が衆議院を通過し、7日に参議院で審議入りします。岸田文雄総理大臣に党内から不満が噴出する一方で、“岸田おろし”は起きない奇妙な事態になっています。
来日した「全米さくらの女王」の表敬訪問を受け、笑顔を見せる岸田総理。一方、野党は…。
立憲民主党 泉健太代表
「自民の修正案では政治改革不合格ですね。話になりません」
国民民主党 玉木雄一郎代表
「自民党に全く反省がないということですね。ザル法です。ザルに申し訳ない。ザルの方がもっと物をすくえますから」
6日、自民党・公明党・日本維新の会などが賛成し、衆議院を通過した政治資金規正法の改正案。採決の1時間前、議場に岸田総理の姿はありませんでした。
立憲民主党 西村智奈美代表代行
「岸田総理、どちらにいらっしゃるのでしょうか。裏金問題が発覚した当時、『火の玉になって国民の信頼を回復する』と高らかに宣言をされた、岸田総理が今この議場に姿が見えないようであります」
ようやく姿を見せたのは採決の直前でした。
岸田総理
「参議院での審議はこれからです。引き続き緊張感を持って取り組んでいかなければならないと思っています」
改正案はパーティー券購入者の公開基準を「5万円超」に引き下げ、政策活動費の使い道を10年後に全面公開するなど、公明と維新の主張を丸のみする形となった岸田総理。ところが、今後の法案成立と引き換えに、ある代償を払うことになると専門家は指摘します。
ジャーナリスト 白鴎大学名誉教授
後藤謙次氏
「岸田内閣を支えてきた自民党の中軸に相談なしにやったことで、この2人との間に決定的な亀裂が生まれた」
2人とは、麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長。公明と維新に譲歩する案に、反対の立場だったといいます。
後藤氏
「岸田総理がここで改正案の成立がなければ、政権が終わりに近づく。だから、自・公・維新この合意をとるか、あるいは麻生(副総裁)・茂木(幹事長)を切り捨てるか。その選択の中で、そちら(麻生氏・茂木氏)との決別は構わないと判断して、岸田総理は勝負に出た」
しかし、党内からは決定の過程で総理と意思疎通ができないと不満の声が上がっています。
「総理自ら責任を取り、身を引くよう苦渋の決断をしていただきたい」と発言したのは、自民党・横浜市支部連合会の佐藤茂会長です。
佐藤会長
「次に選挙があったとするならば、極めて厳しい状況。地方の自民党の会長として、地域の党員の声を踏まえて総裁にものを申した」