「学校のことを考えると、震えが止まらない」小6の娘が“いじめ”を明かすと、虐待していた母親はその場で…

AI要約

小学校高学年に上がると、母親が選んだ服装などを理由に、クラスメイトから“いじめ”が始まった。

クラスメイトの誰もが、私のように「仲間外れ」にされることを恐れ、同調圧力による残酷なゲームにのっかっていた。

昼休みの時間は、誰もが友だちと遊んでいる中、私にとってはつらく苦しい時間だった。

「学校のことを考えると、震えが止まらない」小6の娘が“いじめ”を明かすと、虐待していた母親はその場で…

〈「きっかけは些細なことだった」難関小学校で起きた徹底的ないじめ…小5の女子児童を苦しめた“母親の影響”とは〉 から続く

 幼少期より実の母親からあらゆる虐待を受けていた、ノンフィクション作家の菅野久美子さん。『 母を捨てる 』(プレジデント社)は、母親の呪縛から逃れるため人生を賭けて「母を捨てる」までの軌跡を描いた壮絶な一冊だ。

 小学校高学年に上がると、母親が選んだ服装などを理由に、クラスメイトから“いじめ”が始まった。中学に進学する直前、意を決して「いじめにあっている」と告げると、母親はその場で――。本書より、一部を抜粋する。(全4回の4回目/ はじめ から 読む)

◆ ◆ ◆

 休み時間になると、私が近づくだけで、誰もがすさまじい勢いで笑いながら逃げていった。私は「バイ菌」で、私に触れたら何かに「感染」するらしい。それは、同時に私と「同類」のカーストに落ちるということでもあった。クラスメイトの誰もが、私のように「仲間外れ」にされることを恐れ、この同調圧力による残酷なゲームにのっかっていた。

 そのため私は、誰一人としてクラスメイトに近づくことは許されず、プリント用紙を手渡そうと男子に近づいただけで、「近づくな!」と蹴られたこともあった。そして、私はますますクラスメイトから孤立するという、いばらの道を辿っていくのだった。

 いじめで一番困ったのが、昼休みの時間だ。授業時間や授業の間の休み時間はまだいい。しかし、昼休みの時間は45分近くもある。そして、その時間は誰もが友だちと遊んでいる。本来であれば勉強から解放される子どもにとって一番楽しい昼休みは、私にとってはもっともつらくて苦しい時間でもあった。

 私には遊んでくれる友だちが誰一人いなかった。そして、そんな長時間、教室にいてもいじめの餌食となるだけなのだ。私が長い昼休みをどう過ごすか、それは大問題だった。