地元住民もスクールバスにどうぞ 山間部の小学校で「混乗」実証実験

AI要約

京都府京田辺市南西部にある市立普賢寺小(同市水取門田)から山間部3地区を巡るスクールバスに、地元住民も便乗できるよう、市などが今年度から初の「混乗」の実証事業を始める。

同小と隣接の市立普賢寺幼稚園では、打田、高船、天王地区の児童・園児らが通学、通園するため、奈良交通(本社・奈良市)委託のスクールバスが運行している。

市やバス業者などでつくる「市地域公共交通活性化協議会」では、国土交通省のモデル運行事業の補助金を受け実証実験を実施。

地元住民もスクールバスにどうぞ 山間部の小学校で「混乗」実証実験

 京都府京田辺市南西部にある市立普賢寺小(同市水取門田)から山間部3地区を巡るスクールバスに、地元住民も便乗できるよう、市などが今年度から初の「混乗」の実証事業を始める。最寄り駅まで1日に朝、夕の2往復程度しか路線バスのない3地区だが、同小前のバス停まで出ればJR、近鉄の三山木駅前まで1日4往復の路線バスがある。市は混乗実験による乗り継ぎの実現で、利便性を高めたいとしている。

 同小と隣接の市立普賢寺幼稚園では、打田、高船、天王地区の児童・園児らが通学、通園するため、奈良交通(本社・奈良市)委託のスクールバスが運行している。登校時は小学用、幼稚園用の各1便が3地区を回り、下校時は幼稚園1便、小学2便がある。

 一方、三山木駅からの奈良交通の路線バスは、小学校前の「水取」バス停までは1日6往復ある。しかし打田、高船の両地区では2往復しかなく、天王には近鉄新田辺駅から別の会社が運行する路線バスが3往復するのみ。スクールバスの混乗が可能になれば、3地区から三山木方面へ乗り継ぎができ、住民にとって通勤や買い物の交通手段が増えることになる。

 市やバス業者などでつくる「市地域公共交通活性化協議会」では、国土交通省のモデル運行事業の補助金を受け実証実験を実施。現行の路線バスとの乗り継ぎ、運行時刻のすり合わせなど具体的な運営は、同小・園、地域の代表を加えた検討部会を協議会内に設置し行う。京田辺市の上村崇市長は「3地区の住民の利便性向上に向けて現行のスクールバスを活用する。まずは実際にどれぐらい需要があるか把握したい」と話している。【鈴木健太郎】

〔京都版〕