飯塚事件、再審請求を再び棄却 死刑執行後の再審を認めず 福岡地裁

AI要約

福岡県飯塚市で1992年、女児2人が殺害された「飯塚事件」で、元死刑囚の再審請求が棄却された。

再審請求は元死刑囚が犯人であるとする新たな証言を提出したが、信用性が疑われた。

福岡地裁は前回に続き再審請求を退け、判断が注目されていた。

飯塚事件、再審請求を再び棄却 死刑執行後の再審を認めず 福岡地裁

 福岡県飯塚市で1992年、女児2人が殺害された「飯塚事件」で、福岡地裁(鈴嶋晋一裁判長)は5日、死刑が執行された久間(くま)三千年(みちとし)・元死刑囚(執行時70)の再審請求を棄却する決定を出した。福岡地裁が飯塚事件の再審請求を退けたのは、第1次請求を棄却した2014年3月に続いて2度目。

 弁護団は今回の第2次請求で、元死刑囚が犯人であるとした確定判決に疑問を生じさせるとして、2人の目撃証言を新たな証拠として提出。検察側は「信用性はない」と反論していた。死刑執行後の再審が認められれば初めてのケースとなるため、判断が注目されていた。

 元死刑囚は1994年に逮捕され、殺人や死体遺棄などの罪で起訴された。一貫して無罪を主張したが、福岡地裁は99年、現場周辺で元死刑囚のものとよく似た車を目撃したという証言や、元死刑囚の車にあった被害女児と同じ血液型の血痕などの状況証拠から有罪認定し、死刑を言い渡した。2006年に最高裁で刑が確定し、08年に執行された。