マイホーム探し「中古戸建て」を見るポイント4つ 「持ち家」を望む若い世代が増加、その理由は?

AI要約

不動産価格が高騰する中、若い世代は住宅購入を考えるきっかけとなる要因がいくつかある。

若い世代は住宅を「資産」として考え、中古物件やリフォームを取り入れるケースも増えている。

住宅購入時にはローンの返済比率に注意し、借り入れ金額と返済能力をしっかり見極める必要がある。

マイホーム探し「中古戸建て」を見るポイント4つ 「持ち家」を望む若い世代が増加、その理由は?

 「不動産バブル」「マンションが記録的な高値を更新」……。さまざまなメディアがこぞって報じる通り、不動産価格は高値で推移している。

 一方で、国税庁の調査によれば、令和4年における給与所得者の平均年収は男性563万円、女性314万円。この年収では、都心の好立地にある「超高級物件」などは、もはや“庶民”にとっては手の届かない存在となりつつある。

 それでも「マイホーム」を持ちたいと考える人は依然として多い。中でも20代を中心とした若い世代の購入意欲が年々高まっており、総務省の調査によれば29歳以下の2⼈以上世帯の持ち家率は毎年増加し、今や3割を超えている。

 若い世代が「持ち家」を考えるきっかけとして、まず挙げられるのが現在の金利の低さだろう。手元に戻ってこない家賃を支払うのであれば、自身の資産になる「家」に住宅ローンとして払ったほうがいい、と合理的に考える人も多い。

 加えて「一生住み続ける家」にこだわっていないのも特徴だ。

 たとえば夫婦2人だけのときは、駅近の中古マンションを購入。数年暮らした後、家族が増えたタイミングで売却し、売却益を元手にファミリー層に人気のエリアの戸建てを購入する……というパターン。

 このように住居を「資産」と考え、住み替えも選択肢に入れている傾向も若い人たちには顕著だ。また「新築」だけにこだわらず、希望条件に合えば比較的リーズナブルな中古の戸建てを選ぶケースも見受けられる。

 リフォームやリノベーションといった考え方が浸透したこともあり、中古住宅を選ぶ層も少なくない。

■ライフステージが変わっても住みたい家かどうか

 ただしリーズナブルな反面、新築とは別の視点で配慮すべきポイントがあるのも中古物件ならではだ。購入後に「こんなはずではなかった」という後悔や無用なトラブルを避けるため、注意すべき点をお伝えしていく。

 まずはローンについて。新築、中古にかかわらず、「借りられる金額=“買える”金額ではない」ということを頭に入れておこう。

 住宅ローンでは、年収における年間返済額の割合を返済比率といい、借り入れできる金額が決まってくる。たとえば月々10万円程度なら無理なく返済できる、と考えた場合、年収400万円の人なら十分借りられる金額だ。

 返済比率は金融機関によっても異なるが、おおよそ30~40%ぐらいで設定しているケースが多い。