都知事選にも影響か…自民また敗れる 東京・港区長選で推薦の現職敗北、49歳清家愛氏が初当選

AI要約

港区長選で無所属新人の清家愛氏が自民、公明両党を破り初当選。自民党の連敗スパイラルが続く中、東京の選挙での勝利が注目されている。

港区長選勝利の清家氏は女性区長として7人目の東京23区での初当選。支持率は高く、自民党の不戦敗の可能性も浮上している。

自民党の敗北が東京都知事選に影響を与える可能性があり、小池知事との関係も注目されている。投票率は30.62%だった。

都知事選にも影響か…自民また敗れる 東京・港区長選で推薦の現職敗北、49歳清家愛氏が初当選

 自民党が、選挙でまた敗れた。2日に投開票された東京都港区長選は無所属新人の元港区議、清家愛氏(49)が初当選し、自民、公明両党が推薦した現職、武井雅昭氏(71)ら2人をやぶった。清家氏と次点の武井氏とはわずか1528票差。武井氏は区長を5期務め、6期目を目指していた。自民党の裏金問題に加え、多選批判なども影響した可能性がある。

 自民党は昨年以来、東京の選挙で勝てないケースが相次いでいる。昨年は9月の立川市長選や10月の東京都議補選(立川市)、11月の青梅市長選で敗れた。12月の江東区長選は、小池百合子都知事(71)に近い候補を推薦して勝利したが、今年4月の目黒区長選では推薦候補、5月の東京都議補選(目黒区)では公認候補がそれぞれ敗れた

 東京だけでなく、4月の衆院島根1区補選でも公認候補が敗れ、5月19日の小田原市長選、同26日の静岡県知事選でも推薦候補が敗れた。岸田文雄首相のおひざ元、衆院広島1区に編入された広島県府中町長選でも推薦候補が敗れるなど、自民党の「連敗スパイラル」は収束の兆しをみせていない。

 永田町では、港区長選での自民敗北が東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に影響する可能性を指摘する声も出ている。自民党は現職の小池知事が3選出馬した場合は支援する方針だが、逆風下の自民党の支援を小池氏が受けるかどうか不透明。状況次第で、首都決戦での「自民不戦敗」も現実味を帯び始めたとする見方もある。

 港区長選で初当選した清家氏は、同区出身。新聞記者を経て2011年の港区議選で初当選し、13年、区議として子育て支援などに取り組んだ。区長選では区長の任期を3期12年までとすることなど「4つのビジョン」を掲げ、品川区の森沢恭子区長らの応援を受けた。港区では初の女性区長となり、東京23区では7人目の女性区長となる。投票率は30・62%だった。