「増益維持かと思いきや」吉野家の株価、直近高値からの下落幅は? 決算と共に振り返る株価動向

AI要約

吉野家ホールディングスの株価が急落した経緯を振り返ると、2023年11月に最高値を付け、その後2割近く下落した状況に詳しく触れている。

また、2024年2月期の決算発表も影響しており、売上高は伸びたものの、株価への期待を超えるほどの成長は見られず、2025年2月期の業績予想も増益の伸びが鈍化する見通しとなっている。

株価の動向や業績の推移が株式投資家にとって重要であることを強調している。

「増益維持かと思いきや」吉野家の株価、直近高値からの下落幅は?  決算と共に振り返る株価動向

株式投資をする人の狙いや理由は様々です。

「配当金が欲しい」

「優待が欲しい」

「あの会社のサービスや社長が好きだ」

など、皆さん各々の理由で株式投資をしていることでしょう。

その中で、やはり「株価の動向が気になる」といった方も多いかと思います。

そこで今回は、株価が直近で高値圏から大きく下落した吉野家ホールディングス <9861> について株価動向を振り返っていきます。

※過去の株価は、全て株式分割の影響を考慮した価格で記載しています。

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

吉野家の株価は、2023年11月1日、終値ベースで3555円をつけました。

この数値はここ数年で最高値であり、2020年からじわじわ上がり続け、2023年夏頃に上昇ペースを強めた結果、ついに行き着いた水準でもあります。

しかし、2024年4月に入って株価は、3000円のラインを下回る水準まで下落しました。

5月下旬現在、株価は変わらず2900円前後でもみ合っています。

2023年11月頃と比較すると、2割近く下落した状況です。

吉野家の株価は2024年4月に大きく値崩れしました。

この付近であったイベントといえば、2024年2月期通期の決算発表です。

業績の内容は以下となりました。

 ・売上高:1874億円(前の期比+11.5%)

 ・営業利益:79億円(同+132.1%)

 ・経常利益:86億円(同▲1.5%)

 ・親会社株主に帰属する当期純利益:56億円(同▲22.5%)

売上高は1割ほど伸び、営業利益については2倍以上増益しました。

ただし、それまで株価が大きく上昇していたことを踏まえると、利益成長の度合いはすでに観測のもと株価に織り込まれていた可能性があります。

一方、今回発表された2025年2月期通期の業績予想は、以下のようになりました。

 ・売上高:2030億円(前期比+8.3%)

 ・営業利益:70億円(同▲12.2%)

 ・経常利益:74億円(同▲14.0%)

 ・親会社株主に帰属する当期純利益:41億円(同▲26.8%)

増益はいったんストップとなる見通しで、その点が失望を誘ったのかもしれません。