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待ち受けるのは、強気相場か弱気相場か──「Consensus 2024」をバロメーターに
米CoinDesk主催のカンファレンス「Consensus 2024」に参加する者たちは、暗号資産市場の現在の状況や将来について慎重な楽観主義を持って討論している。
ビットコインが史上最高値を更新し、暗号資産市場にはポジティブな動きが見られる中、まだ将来の行方は不透明である。
SECの規制変化やイーサリアム現物ETFの承認を受け、市場参加者は新たな強気相場の可能性に期待を寄せているが、依然として慎重な姿勢を保っている。
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米CoinDesk主催のカンファレンス「Consensus 2024」の参加者が頭を悩ませているのは、次のようなことだろう。
現在の市場センチメントをどう表現したらいいのか? 強気相場なのか? それとも弱気相場なのか? 再び強気相場になろうとしているところか? 再び崩壊の危機に瀕しているのか?
今年初めのビットコイン現物ETF(上場投資信託)の取引開始以来、ビットコインは2021年の強気相場の絶頂期につけた史上最高値まで回復し、さらにそれを更新した。
しかしここに来て、数週間にもわたってビットコインは横ばいで推移している。
ここ数カ月はおおむね、暗号資産にとってポジティブな展開が多かった。欧州連合(EU)では昨年MiCAを通過させた後、域内の暗号資産市場に勢いが出始めており、香港、アラブ首長国連邦、カリブ海諸国のような他のグローバルハブも有意義な法整備を進めている。
そしておそらくもっと重要なのは、アメリカの規制の行き詰まりがようやく緩和され始めたように思えることだ。下院は先週、「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法(FIT21)」を可決し、暗号資産に特化した法案としてはこれまでで最大の進展を見せた。加えて、米証券取引委員会(SEC)はイーサリアム現物ETFについて、予想外の承認を行った。
ブレイクアウトの条件は整っているように思えるが、今のところ、暗号資産の将来がどうなるかはまだはっきりしない。
機関投資家向けMPCウォレットを手がけるアダム・ロバーツ(Adam Robert)氏は、「慎重な楽観主義者と呼んでほしい。イーサリアム現物ETFの承認は変化の兆しだが、事態を新たに進めるきっかけとしては十分ではない。2日後に聞いてもらえれば、もっといい答えが返せるかもしれない。コーヒーの減りが早かったことは、いいサインだ」とConsensusの展示会場で語った。
ロバーツ氏の同僚スティーブ・ホーバス(Steve Horvath)氏も、Consensus 2024を市場心理のバロメーターとして使うことを冗談めかして語った。
「参加者を基準にすれば、弱気でも強気でもない」とホーバス氏は周囲を見て述べた。
Nodleの共同創業者兼CEO、ミハ・ベノリエル(Micha Benoliel)氏は、暗号資産規制に対するSECの強引なアプローチが多くの企業を海外に追いやり、国内での事業運営を難しくしていると指摘、最近の規制の変化に対しては、やや楽観的に見ている。
すべてがうまくいけば、「アメリカは依然として世界最大の暗号資産市場であり、それ(規制の変化)だけで新たな強気相場が生まれるはずだ」とベノリエル氏は語った。