セブン&アイHD井阪社長 成長のカギは“世界展開”と“薬局” 目指すはグループ売上高20兆円 【WBS】

AI要約

セブン&アイ・ホールディングスがコンビニ事業のグローバル展開やアインホールディングスとの協業強化を進める方針を発表。

主力事業であるセブン-イレブンの事業拡大に注力し、アインとの協業で薬局事業を強化する意向。

アインホールディングスが一部株主から注目を集める中、セブン&アイを海外パートナーとして選択したいとの声が示唆されている。

セブン&アイHD井阪社長 成長のカギは“世界展開”と“薬局” 目指すはグループ売上高20兆円 【WBS】

去年9月の百貨店そごう・西武の売却に続き、祖業のスーパー、イトーヨーカ堂の上場を検討する方針を発表するなど抜本的な改革を進めているセブン&アイ・ホールディングス。その井阪隆一社長がテレビ東京の単独インタビューに応じ、コンビニ事業のグローバル展開の加速や、調剤薬局大手のアインホールディングスとの協業を強化し、セブン-イレブンの事業拡大につなげていく新たな構想を明かしました。

グループの売り上げが17兆円を超えるセブン&アイ・ホールディングス。グループの積年の課題とされてきたそごう・西武の売却を実施し、先月には祖業イトーヨーカ堂の実質的な切り離しといえる上場の検討の方針を固めた井阪社長。

「ずいぶん選択と集中が進んだ。食を中心にして消費頻度の高い商品とサービスで客に接することができる事業体になった」(井阪社長)

井阪社長の選択と集中の先が主力事業のコンビニ「セブン-イレブン」です。ここをいかに伸ばしていくかを尋ねると、井阪社長から意外なパートナーの名前が出てきました。

「食と密接にかかわるところがヘルスケアと美容だと思う。アインが薬局としての存在ではなく、ヘルスケアで一緒に取り組むことができれば非常にこれから楽しみだ」(井阪社長)

セブン&アイが2008年に資本業務提携したアインホールディングス。調剤薬局のほか、コスメ商品の販売も展開しています。

これまで目立った協業の成果はありませんでしたが、井阪社長は「調剤薬局に行かないと処方薬をもらえない状態。もし近くのセブン-イレブンで処方薬が受け取れれば非常に役立てる。そういった意味での協業をわれわれとしては可能性として考えている」と薬局事業をめぐり、アインと協業を拡大したいと明かしました。

ただ、アインをめぐっては、気になる動きもあります。“物言う株主”のオアシス・マネジメントが今月、アインの株式保有率を14.89%にまで高めたことが判明したのです。オアシスはドラッグストアのツルハホールディングスの株式をイオンに売却することで、ツルハとイオン系のウエルシアホールディングスとの経営統合を演出しました。オアシスとイオンはドラッグストアの再編を仕掛けているのです。

この状況についてアインホールディングスに聞きました。

「ずばり聞きますが、セブンとイオンのどちらを選ぶ?」(記者)

「それはセブンです。間違いない。(事業を)大きく広げたときの海外パートナーのセブン&アイは有力な候補の一つ」(アインホールディングスの水島利英専務)