日経平均の「最高値」を喜んではいけない…「資産1億円」を築いた元会社員が指摘する「資産を減らす人」のNG行為

AI要約

株式投資においては、長期的な保有が重要である。投資家自身の年齢と同じ数値の現金比率を保有することがポートフォリオの考え方として提案されている。優良企業の株を長期間保有していればリターンが自ずと得られる。

株価の変動によるメンタルの影響を受けずに投資を続けるためには、冷静な資産運用が重要である。

投資を続ける上での心理的負担を受け入れつつ、長期的な視点で資産形成を進めることが重要である。

投資で資産を増やすにはどうすればいいのか。『【超完全版】フルオートモードで月に31.5万円が入ってくる「強配当」株投資』(KADOKAWA)を出した長期株式投資さんは「株式投資で最も大切なことは『長く続けること』だ。そうすればリターンは自ずと得られる」という――。

■投資で資産を増やすために重要な3つのこと

 私の投資経験は20年間になりますが、そこで得た知見の中で、今後の資産形成を進めていく上でみなさんに胸に刻んでおいてほしいことを3つ、ここでお伝えします。

 長く株式投資を続けていると、色々な悩みが頭から離れなくなり辛い時期が来るかもしれません。あらためて、自分がなぜ株式投資を始めようと思ったのか、思い起こす必要がでてくることもあるでしょう。

 けれども、自分だけが悩まなくてはならないなどと心配する必要はありません。

 私も数多くの失敗や悩みを経験して、試行錯誤しながら株式投資を続けてきています。誰もが向き合うことなのです。投資をしていて辛くなったらぜひ読み返してください。

 ▼胸に刻んでほしいこと その1

 「投資家自身の年齢と同じ数値の%」で現金を保有する

 資産運用におけるポートフォリオの考え方、作り方についてです。ポートフォリオとは、株式や債券、不動産、現金等の様々な資産の種類がある中で、どれを選択して、どのような割合で保有しているかという資産構成のことを意味します。

 若い世代であれば、多少のリスクをとっても大きなリターンを求めたいと思う個人投資家も多いでしょう。逆に、退職後の生活を視野に入れた50代以降の個人投資家であれば、過度なリスクは避けたいところでしょう。

 リスクをどの程度とるかについては、現金比率をどの程度確保するかという点に尽きると思います。

■25歳は現金比率25%、50歳は50%を守る

 現金比率に正解はありません。ですが、若い時には失敗しても何度でもやり直しがききやすく、年を重ねるにつれて選択肢が限られていくことを踏まえると、「投資家自身の年齢と同じ数値の%」を現金で保有することは一つの解となるのではないでしょうか。

 たとえば、25歳であれば25%を現金で保有して残りの75%を株式等で運用する。50歳であれば50%を現金で保有して残りの50%を株式等で運用する。というような具合です。

 インフレが定着すると、物価の上昇分だけ現金の価値が毀損することになります。これまで1000円出せば6個買えていたカップラーメンが、5個しか買えなくなる、そんなインフレの時代が日本に訪れようとしています。

 そのため、現金を保有し続けると物価上昇により価値が低減するため、株式を買っておこうという考え方もあると思います。

 ただ、定期的に発生する株価の暴落に対処するためには、現金は極めて重要と言えるでしょう。精神安定剤という意味で、現金は株価暴落時において比類がないほど価値がでてくるのです。

■優良企業の株を長期間保有しているだけでいい

 ▼胸に刻んでほしいこと その2

 長く続けていればリターンは自ずとついてくる

 「株式投資において最も大切なことは何か?」と問われれば、迷わず「長く続けること」と回答します。

 株式という歴史的なリターンの高いアセットクラスから実際に利益を得るためには、まずその大前提として株式を保有している必要があるのです。

 株価は、短期的には買いたい人と売りたい人との需給で形成されます。したがって、想定以上に株価が下がることもあれば、想定を超えて株価が上昇することもよくあること。規則性のない株価の変動により、株価上昇の喜びと株価下落の悲しみとの間でメンタルの振れ幅は大きくなるでしょう。

 これは株式投資を続けていく上で精神的に大きな負担となります。

 その一方で、株式の長期的なリターンは長く保有すればするほどに平均値(6%台半ば)に収斂していきます。したがって、あれこれ考えずに優良企業の株を長期間保有していれば、期待リターンはプラスで、資産形成もできているでしょう。

 しかしながら、前段のとおり、心理的な影響を受けることはまぬがれません。そこで、それを受け入れた上で、長く投資を続けられる環境づくりを意識しなければならないのです。