中国特別国債の投機的取引に国営メディアが警鐘-取引初日に価格急騰

AI要約

中国国営メディアは、最近の特別国債の投機的取引に慎重を呼び掛けている。

30年債の価格が急騰し、個人投資家の関心が高まっているが、取引が制限される事態も発生している。

特別国債は中国政府が経済を回復させるための取り組みの一環であり、今後も大規模な発行が予定されている。

(ブルームバーグ): 中国国営メディアは投資家に対し、最近の特別国債を巡る投機的取引に加わらないよう呼び掛けた。今年発行される特別国債の第1弾である30年債の取引が始まった22日には、個人投資家の買いが膨らみ、価格が急伸していた。

上海、深圳両証券取引所でこの日、30年物特別国債の価格は一時25%上昇し、売買停止に追い込まれた。この30年債は17日に発行されたばかり。ほとんどの債券取引が行われる機関投資家中心の銀行間市場では、価格はほとんど動いていなかった。

「一部の個人投資家が見境なく上値を追いかけている可能性があり、こうした債券の供給が増えれば、興奮して買っても結局は損をすることになりかねない」と証券時報は伝えた。一方、中国証券報は、取引量が少ない中で価格が大きく変動していることを投資家は警戒すべきだとしている。

特別国債は、不動産不況と景況感の落ち込みに苦しむ経済を回復させ、5%前後の野心的な成長率目標を確実に達成するための政府の取り組みの一環。中国は年内に計1兆元(約21兆6000億円)の特別国債発行を予定しており、17日の400億元の30年債発行はその第1弾だった。

財政省は特別国債の第2弾として、24日に400億元相当の20年債を発行する計画。

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原題:China State Media Warns on Speculative Trading in Special Bonds(抜粋)

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