長距離路線で乱気流に遭遇しやすいのは東京発の便-山や海に起因

AI要約

シンガポール航空機が乱気流に遭遇し、バンコクに緊急着陸。英国人男性1人が死亡、他7人が重傷を負った。

全世界で最も不安定な航空路線はチリとボリビアを結ぶ便であり、東京を出発する便も揺れの大きい便として上位に位置する。

強い乱気流は、気流の速度が異なる場所で発生しやすく、地形や気象条件によって影響を受ける。

(ブルームバーグ): ロンドンからシンガポールへ向かうシンガポール航空機が乱気流に遭遇し死者が出た事件を受け、世界で最も不安定な航空路線はどこかが注目される。

シンガポール航空機がバンコクに緊急着陸、1人死亡-乱気流で

シンガポール航空SQ321便が21日、タイ領空に進入した際に激しい乱気流に遭遇し、バンコクに緊急着陸した。英国人男性1人が死亡、他7人が重傷を負った。

乱気流を予測する「turbli」のデータベースによると、最も揺れの激しいフライトはチリのサンティアゴとボリビアのサンタクルスを結ぶ便だが、同様の揺れは世界中にある。

東京を出発する便は、長距離路線で最も揺れの大きい便の上位を占めている。

強い乱気流は、大きく異なる速度で移動する気流が一緒になったときに発生する。turbliのウェブサイトによると、この現象はジェット気流の境目や山越え、一部の雲嵐で発生するのが一般的だという。

例えば、サンティアゴ-サンタクルス間の乱気流は、太平洋から大西洋に向かう風がアンデス山脈にぶつかりほぼに直角に流れることで発生する。赤道直下は強い上昇気流と雷雨のため、乱気流が発生しやすい地域として知られている。日本は山や海に起因する乱気流のレベルが高い。

turbliのウェブサイトは、英国と米国の政府気象機関のデータを用いて15万路線を分析し、ランキングを作成した。

原題:World’s Worst Long-Haul Turbulence Is Found on Tokyo Flights(抜粋)

--取材協力:Yasufumi Saito.

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