【厚生年金】「やっと来月年金だね!30万が待ち遠しい」という知人。え、私はそんなにもらってませんけど…年金支給のからくりをお金のプロが解説

AI要約

厚生労働省は、2024年度の年金額を2.7%の引き上げることを発表しました。

公的年金の受給額は常に一定ではなく、賃金や物価の変動によって毎年改定される仕組みとなっています。

老齢基礎年金と老齢厚生年金についての重要な情報を確認してみましょう。

【厚生年金】「やっと来月年金だね!30万が待ち遠しい」という知人。え、私はそんなにもらってませんけど…年金支給のからくりをお金のプロが解説

厚生労働省は、2024年度の年金額を2.7%の引き上げることを発表しました。

老後生活の収入を支える年金。将来どのぐらい年金がもらえるか気になっている人も多いのではないでしょうか。

実は、公的年金の受給額は常に一定ではなく、賃金や物価の変動によって毎年改定される仕組みとなっています。

直近の年金支給日は4月15日でしたが、「30万円の年金」受給できた人とはどういう人なのでしょうか。

現代シニアが受給している厚生年金の平均額とボリュームゾーンもあわせて確認しているので、参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

まずは、日本の公的年金制度である「国民年金と厚生年金」について確認してみましょう。

●1階部分:国民年金(基礎年金)

 ・日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入

 ・保険料は全員一律で、40年間未納なく納めれば満額の老齢基礎年金が受け取れる

●2階部分:厚生年金

 ・会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入

 ・加入期間や、収入(上限あり)に応じて保険料や将来の受給額が変わる

日本の公的年金は上記の通り2階建て構造となっています。

このほかにも、障害基礎年金や遺族基礎年金などの制度があります。

このような年金制度は、日本の社会全体で高齢者や障害者、遺族を支えるためのセーフティネットの役割を果たしています。

今回は、その中でも老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金について考えていきましょう。

次章ではタイトルの「年金を30万円受け取れた人」の正体を探っていきます。

年金は2ヶ月に1度、前々月と前月分が支給されます。

以下に年金支給日カレンダーを掲載しているので、支給日を確認してみましょう。

2024年年金支給日カレンダー

年金支給日:支給対象月

 ・2024年4月15日(月):2024年2月分・2024年3月分

 ・2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分

 ・2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分

 ・2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分

 ・2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分

上記をご覧になって、すでに分かったという方もいるかもしれません。

年金は2ヶ月に1度です。すなわち「30万円の年金」を受け取れたのは年金を「月額15万円」を受給した人ということになります。

なお、支給額はあくまでも「額面」であり、ここから社会保険料や税金が天引きされる点に注意が必要です。

ご自身の実際の振込額を確認したい方は、毎年6月頃に送付される「年金振込通知書」を確認してみてください。

また、次回の年金支給日は6月14日(金)となっています。2024年度の増額改定分が初回支給となる日でもありますので、支給日は忘れずにチェックしておきましょう。

では、そんな厚生年金を「月額15万円」以上受給している人は一体どのくらいの割合なのでしょうか。

次章で確認してみましょう。