高速道路 悲惨な「停止車に突っ込む事故」防ぐ救世主は「ETC2.0」か!? 「事故です!右車線へ!」実現する未来は近い!? 道路上の異常見分ける「ETCビッグデータ」の可能性とは

AI要約

高速道路でのクルマの追突事故を防ぐためには、ETC2.0が有効である。

現在の広報活動や啓蒙だけでは十分な効果を上げられておらず、ハード面での技術開発が急務となっている。

ETC2.0の導入により、非常駐車帯への安全な移動を促進し、二次事故を防ぐことが期待される。

 高速道路などで、何らかのトラブルによりクルマを停止させていたところ、後ろから別のクルマが気づかず衝突…そんな大惨事が頻発しています。

 

「追突されるので、路肩や非常駐車帯に寄せましょう。速やかに路外に避難しましょう」という呼びかけもむなしく、同様の事故が無くなる気配はありません。

 

 こうした事故を防ぐ突破口となりそうなのが「ETC2.0」です。

 当然ですが、高速道路の本線上は、駐停車禁止です。理由は、みんな高速で走行しているため、走行ルートの真ん中に車両が停止していると、急によける必要があるからです。

 とっさの対応が苦手な人もいます。急ハンドルによってバランスを崩し、自分がスピン事故を起こしてしまう場合もあります。

 基本的には「非常駐車帯」と呼ばれるスペースが、一般的に約500mごとに設置されています。しかし、余裕がないと、そこまで行って停めるという発想が出てきません。また、急なトラブルで間に合わない場合もあります。

 そうした際に、路肩や路側帯に停めることになりますが、やはり危険です。

 事故を防ぐため、NEXCO東日本は「事故や故障でやむを得ず停車する場合には、ハザードランプや三角表示板、発炎筒などで後続車に合図してください。通行車両に注意しながら車から離れ、ガードレールの外などの安全な場所に避難してください」と呼びかけています。

 しかし、基本的に広報というのは全国民に届くわけではありません。また「自分には関係ない」として右耳から左耳へ聞き流してしまう人も多いです。

 さらに、トラブルに見舞われた瞬間はどうしてもパニックになりがちで、マニュアルに沿った判断が難しくなっています。そのうえ「こんなところにクルマを放置して、もし誰かがぶつかってしまったら迷惑をかける」という心理で、ついつい事故現場を見守りたくなってしまいがちです。

 結局「啓蒙」は事故対策にあまり意味をなさないのが現状です。そこで、「ハード面で二次事故を防ぐ」ための技術開発も急務となっています。そこで重要となるのが「ETC2.0」です。