アイボリーとブルーの東京モノレールが復活! 細かい部分もこだわった開業60周年ラッピング車両が登場

AI要約

東京モノレールが開業時の車両塗色をイメージしたラッピング車両を運行開始

10000形の10041編成が選ばれ、100形のデザインを再現

車内は広告枠が東京モノレールの歴史や未来を紹介

アイボリーとブルーの東京モノレールが復活! 細かい部分もこだわった開業60周年ラッピング車両が登場

 東京モノレールは9月15日、開業時の車両塗色をイメージしたラッピング車両の運転を開始します。これに先立つ14日、この編成が報道陣に公開されました。

 現在は白地またはステンレス地に水色や緑色というデザインが標準の東京モノレールですが、開業時は水色とクリーム色の2色の塗り分けでした。かつて1000形でもこのデザインを復刻していた編成が運転されていましたが、今回、東京モノレールの開業60周年を記念して、2度目の復刻となりました。

 今回のラッピング車両に抜擢されたのは、10000形の10041編成。10000形は、これまでにも「キキ&ララ」などのラッピング車両として運転されてきた経歴がありますが、全面ラッピングをまとうのは、今回が初めてとなります。

 10000形が今回のラッピング対象に選ばれたのは、10041編成の前のラッピングを剥がすタイミングだったという運用上の理由もありますが、開業当時の主力だった100形のデザインを、現在の最新型車両である10000形に施すことで、60年の歴史をつないでいく、という意味合いもあると、担当者は説明していました。

 開業時の塗装は、アイボリー、ライトブルー、ダークブルーの3色の塗り分け。前面の「金太郎塗り」も含めて、忠実に再現しています。また、2018年の新シンボルマーク制定前に使われていたマークも再現され、前面および側面に描かれています。

 さらに細かいのが、側面に再現されたルーバーや「HITACHI-ALWEG」の文字。ルーバーはあくまでラッピングによる再現で、本物ではないのですが、100形に設置されていたものを再現したのだとか。メーカーや方式を示す「HITACHI-ALWEG」の文字も、かつて100形に描かれていたもの。文字とはいえ、日立という他社の名前を使用することから、事前に許可を取っているといいます。いずれも、前回の1000形による復刻時は再現されていなかったもの。東京モノレールではホームドアが設置されているため、特に車体下部の装飾は目立たないのでは、と筆者は考えてしまいますが、担当者はいずれも今回のラッピングにおけるこだわりだと話していました。

 車内では、座席モケットの変更など、大きく手を加えた部分はありませんが、広告枠は「東京モノレールミュージアム」として、すべてオリジナルのポスターに交換されています。内容は、東京モノレールの歴史や未来。1964年の開業時から、歴代の車両たち、そして2029年の完成を予定する新たな浜松町駅のイメージ図と、60年間の歩み、そして将来に向けた動きがわかるものとなっています。

 このラッピング車両は、9月15日は5時半過ぎに昭和島の車両基地を出庫。一般の運用に就いた後、羽田空港第2ターミナル駅10時55分発の浜松町駅行き普通列車にて、セレモニーが実施される予定です。