野球の「リリーフカー」は本当に必要? プロ野球セパ12球団を徹底検証、知られざる歴史と意外な現状をご存じか

AI要約

プロ野球の試合で使われるリリーフカーには、試合のスムーズな進行と救援投手の登板を盛り上げるという2つの目的がある。

リリーフカーは和製英語であり、MLBでは「Bullpen Car」「Bullpen Cart」と呼ばれている。一時は姿を消したが、近年復活の兆しを見せている。

リリーフカーの復活を通じて、そのノスタルジックな魅力や試合の演出効果が再評価される機会となった。

野球の「リリーフカー」は本当に必要? プロ野球セパ12球団を徹底検証、知られざる歴史と意外な現状をご存じか

 プロ野球の試合が行われるスタジアムの一部では、「リリーフカー」と呼ばれる車両が使われることがある。これは、ピッチャーが交代する際に、救援投手をブルペンからマウンドまで運ぶための車両だ。

“スタジアムのモビリティ”であるリリーフカーには、主に

●試合の進行をスムーズにするため

 スタジアムによっては、ブルペンがマウンドから遠く離れていることがある。野球は「間」を楽しむスポーツだが、投手の移動時間が長くなると試合のテンポが悪くなることがある。特に、ショートリリーフが続く場合は、移動時間が冗長になりがちだ。それを避けるためにリリーフカーが有効に使われる。

●救援投手の登板を盛り上げるため

 派手に装飾されたリリーフカーで救援投手が登場すると、観客の視線が自然とその車両に集中し、試合の緊張感や期待感が高まる。特に、チームの守護神であるクローザーが登場する際には、その効果が一層際立つ。また、リリーフカーは球場を盛り上げるためにも使用され、エンターテインメント性を高める重要な役割を果たしている。

といった、ふたつの目的がある。

 リリーフカーは和製英語であり、米国のMLBでは

・Bullpen Car

・Bullpen Cart

と呼ばれる。リリーフカーが最初にMLBに初登場したのは1950年、クリーブランド・インディアンス(現・クリーブランド・ガーディアンズ)の本拠地だったクリーブランド・ミュニシパル・スタジアムでのことだとされる。その後、多くのスタジアムでリリーフカーが採用されたが、

「1980年代」

になると姿を消していく。1995年にミルウォーキー・ブルワーズが廃止したのを最後に、MLBでリリーフカーは見られなくなる。しかし、2018年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスがチェイス・フィールドでリリーフカーを復活させ、さらにデトロイト・タイガースやワシントン・ナショナルズが追随したことから、再び注目を集めるようになった。この復活は、リリーフカーの

・ノスタルジックな魅力

・試合の演出効果

が再評価される機会となった。