【今週の数字】モダンリテール編(8/30~9/5): Temuの親会社PDD、テスラの2倍以上の現金保有が話題に

AI要約

中国のオンライン小売大手PDDホールディングスが380億ドルの現金を保有し、配当や自社株買いを行わない方針を示したことで株価が31%下落。

ディスカウントストアのDollar Generalが2024年度通期の売上高と利益の予測を下方修正し、株価が25%下落。

ビッグロッツが破産申請の可能性を検討しており、幹部に500万ドルを超えるボーナスを支給。新たな投資家を探し破産を回避しようとしている。

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「Numbers to know」は、モダンリテールが注目するニュース(8月30日(金)~9月5日(木))を数字とともにご紹介します。

2倍

中国発オンライン小売のテム(Temu)の親会社であるPDDホールディングスは、株主への配当や自社株買いを行わずに、380億ドル(約5兆4200億円)の現金を蓄積していることで注目されている。これは、上場企業の中でもっとも大きな現金保有額であり、2番目に多いテスラの2倍以上となる。

PDDは過去2年間で中国から世界49か国以上に急速に拡大し、その価値が急上昇したが、透明性の欠如や財務報告の少なさが投資家の不安を招くことに。「記録的に利益が減少する可能性がある」との警告と、当面は配当や自社株買いを行わない方針を示したことでPDDの株価は31%下落した(Financial Times)。

25%

ディスカウントストアのダラージェネラル(Dollar General)は、低所得層の顧客が経済状況に苦しんでいることを反映し、2024年度通期の売上高と利益の予測を下方修正。それに伴い株価は25%下落した。売上高の伸び率は前回予想の2.0~2.7%増から1.0~1.6%増に修正した。また、競合の1ドルストアであるダラーツリー(Dollar Tree)の株価も同様に下落した。

CEOのトッド・バソス氏は、顧客の経済的な困難が影響しているとしつつ、店舗運営や在庫管理の改善が必要であるとも語った。

(CNBC)。

500万ドル

ディスカウントチェーンのビッグロッツ(Big Lots)は、長年にわたる売上減少を受けて、破産申請(Chapter 11)の可能性を検討していると報じられた。新たな投資家を探し破産を回避するための資金調達を模索しているが、最終決定には至っていないとのこと。2023年初めに融資を受け、最近では追加の資金調達を試みていた。また、8月12日には幹部に対して500万ドル(約7億1350円)を超える一時的なボーナスを承認した。これは特にChapter 11の前に行われることが多く、重要な幹部を引き留めるための措置と見られる(Bloomberg)。

編集/戸田美子