ワイルドなミリタリーカラーがカッコいい! パネライ「ルミノール」新作は60年代軍用時計にオマージュを捧げた一本
パネライは独自性の高い技術を持ち、1960年代からロングパワーリザーブに取り組んできた。
ロングパワーリザーブは水の浸入を防ぐために重要で、イタリア海軍特殊部隊向けに開発された。
最新作「ルミノール ディエチ ジョルニ GMT チェラミカ」はP.2003ムーブメントを搭載し、高機能な時計として注目を集めている。
軍用時計の開発を通じて唯一無二の技術を培ってきたパネライ、実はロングパワーリザーブにおいても独自性の高い技術を持っており、その起源は1960年代まで遡ります。
当時使われていたムーブメントは、9時位置にスモールセコンドを備え、8日間のパワーリザーブを実現したアンジェリュス社製のSF240ムーブメント。
巻き上げの頻度を大幅に減らすことのできるロングパワーリザーブ仕様は必然的にガスケットの摩耗を軽減、これが水の浸入の可能性を抑えることにもつながることから、イタリア海軍特殊部隊の厳しい要件を満たすこととなったのです。
このキャリバーは小型の卓上目覚まし時計の機構から派生したもので、直径16リーニュ、15石、毎時18,000振動のテンプ、インカブロック耐震装置を備えていました。
このアンジェリュス社製ムーブメントに敬意を表して製作されたのが、2007年に発売された自社製ムーブメント P.2003。
これは2002年にスイス・ヌーシャテルに設立された自社マニュファクチュールで開発された最初の自動巻きキャリバーで、10日間ものロングパワーリザーブに加えて24時間GMTやクイックアワーチェンジ、ゼロリセットなど、利便性の高い機能をふんだんに詰め込んだハイエンドなムーブメントとして知られています。
近年、廃番とされていたこの歴史的なムーブメントを搭載しているのが、今回ご紹介する新作「ルミノール ディエチ ジョルニ GMT チェラミカ」(品番:PAM01483 294万8000円、消費税込)。
去る2024年4月に開催された Watches&Wonders 上海 2024にて初公開されたもので、P.2003搭載モデルとしては、今春発売されて話題を呼んだ「ルミノール ディエチ ジョルニ GMT」(品番:PAM01482 213万4000円、消費税込)に続くものとなります。