堀江貴文「バカなXのクソリプは全部AIに返信させている」「生成AIはバカを賢くするツール」

AI要約

生成AI分野においてイノベーションが続々と起きており、実業家の堀江貴文氏は生成AIの賢さが人間の中央値を超えていると指摘している。

堀江氏が生成AIを利用する際には、ブログの挿絵や写真の代わり、書籍の帯文などに活用しており、スタッフはメルマガのQ&A回答や企業のカスタマーサポートに生成AIを利用している。

生成AIは無難な文章を得意とし、クラウドやディープラーニングと異なる大脳の機能を拡張するモデルとして位置づけられ、人間の能力が生成AIの普及によって変化して「バカが賢くなる」と述べられている。

堀江貴文「バカなXのクソリプは全部AIに返信させている」「生成AIはバカを賢くするツール」

 ChatGPTを皮切りに、次々と生成AI分野でイノベーションが起きつつある。

 実業家の堀江貴文氏は「生成AIの賢さは、すでに人間の中央値を超えている」と指摘する。人間はこの恐るべきテクノロジーとどう向き合えばよいのか。堀江氏に直撃したーー。みんかぶプレミアム特集「世界・日本経済『大激変』」第1回。

――普段どのように生成AIをお使いになっていますか。

堀江貴文

 僕自身はあまり使っていませんが、スタッフが使用していることが多いですね。どこまで含めるべきか迷いますが、直接的な利用というより、間接的に利用していることが多いです。

 僕が使う例としては、ブログの挿絵を生成AIに描かせたり、写真が無い時にサクッと描いてもらってコラムに使ったりしています。また、書籍の帯文を作る際にも利用しています。

 スタッフが使っている例だと、メルマガのQ&Aの回答を生成AIに任せることもあります。もちろん全てではなく、一部のどうでもいい回答にはAIで対応しています。

――生成AIの得意な分野は何だと思いますか。

堀江貴文

 生成AIは、無難な文章を書くのが得意です。例えば、X(旧Twitter)のクソリプに対してAIで返信させるということもしています。最近は、生成AIを使って回答する人が増えてきましたね。別の例では、企業のカスタマーサポートで生成AIが使われることも多くなりました。生成AIにクレーマー対応をさせるのは、非常に良い使用例だと思います。

――生成AIの革新性については、どのようにお考えですか。

堀江貴文

 革新性というよりは、大脳の機能が拡張されたような感じですね。大脳の機能って記憶や認知、運動、自律神経など様々あるのですが、例えば、クラウドが記憶分野の役割を果たし、ディープラーニングが認知に特化した部分を担っています。まだプリミティブではありますが、生成AIは大脳の汎用的なモデルができてきた、ということだと思います。これまで、認知や運動の分野はディープラーニングでやっていたのですが、今は生成AIに移行してきています。LLM(大規模言語モデル)で認知も運動も可能になったのは、生成AIの方がより汎用的だったということだと思います。

――生成AIが普及することで、人間の能力はどのように変化するとお考えですか。

堀江貴文

 分かりやすく言うと、バカが賢くなる、です。

 というのも、生成AIが普及することで、今までできなかったことができるようになるからです。

 走るのが遅い人間が、自転車や自動車を使って速く移動できるようになったのと同じように、脳の機能が拡張され、賢くなると考えています。LLMもある閾値を越えたら一気に賢くなったと言われていますし、GPTに関してはGPT-2までは人間の知能に全然追いつかなかったのに、GPT-3や3.5辺りから飛躍的に賢くなりました。