中国人民銀、特別国債2年弱ぶりに買い入れ 介入準備との憶測広がる

AI要約

中国人民銀行が特別国債を買い入れ、国内債券市場への介入を準備しているとの憶測が広がっている。

中央銀行が4000億元相当の10・15年債を買い入れ、市場での過熱的な取引を抑制する方針を示している。

買い入れは債券利回りに影響しなかったが、市場の不安が再び高まっている。

中国人民銀、特別国債2年弱ぶりに買い入れ 介入準備との憶測広がる

[上海 29日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は29日、プライマリーディーラーから特別国債を買い入れたと発表した。2022年12月以来の買い入れで、国内債券市場への介入を準備しているとの憶測が広がった。

人民銀は公開市場操作で4000億元(563億ドル)相当の10・15年債を買い入れたとウェブサイトで明らかにした。中銀最近は国内債券市場での過熱的な取引抑制に動き、債券購入のリスクについて繰り返し警告している。

7月には数千億元相当の中長期債の借り入れが可能とし、市場の状況に応じて借り入れた債券を売却する方針を示していた。利回りの一段の低下を防ぐため、中銀が国債売却に踏み切るとの思惑を呼んでいた。

きょうの発表は債券利回りには影響しなかった。トレーダーは、29日に満期を迎える国債を償還ではなくロールオーバーすると政府が先週発表したことを指摘した。アナリストの一部は、買い入れはロールオーバーが資金状況に影響を与えないようにするためでもあるとの見方を示した。

終盤の10年物国債利回り は2.17%。年初来では約40ベーシスポイント(bp)低下した。

ANZのシニア中国ストラテジストは、「長期利回りに対する懸念は当初低下したが、今回の発表で市場の不安は再び高まった」と述べた。