EU、TSMC独新工場への支援措置を承認、欧州半導体法で最大

AI要約

欧州連合は、ドイツ政府の50億ユーロ支援措置を承認し、TSMC主導の新半導体工場を援助する。

新工場は2027年に生産開始を目指し、100億ユーロ規模の投資が見込まれている。

工場はオープンファウンドリーとして運営され、最先端技術からやや遅れた世代の半導体を製造する予定だ。

EU、TSMC独新工場への支援措置を承認、欧州半導体法で最大

[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は20日、台湾積体電路製造(TSMC)主導の新工場に対するドイツ政府の50億ユーロ(55億ドル)の支援措置を承認したと発表した。

独政府は欧州半導体製造(ESMC)がドレスデンに建設する半導体製造工場を支援する。欧州半導体法で認められた政府の補助金としてはこれまでで最大で、ドイツでは初めて。

フォンデアライエン欧州委員長は工場の着工式典で、「これはわれわれ全員にとって真のウィンウィンの状況だ」と述べた。

ハーベック独経済相は欧州委の決定を歓迎し、政府はプロジェクトの迅速なペースを保ち、資金調達の最終調整を早急に行うと表明した。

ESMCは台湾積体電路製造(TSMC)が主導する合弁会社で、独ボッシュ、インフィニオン、オランダNXPがそれぞれ10%出資する。

工場の建設は総額100億ユーロと見込まれ、2027年の生産開始を目指している。

欧州委は声明で「この施設はオープンファウンドリーとして運営され、TSMCと(ESMCの)株主3社に限らず、あらゆる顧客が特定の半導体の製造を注文できる」と説明した。

新工場は最先端技術からやや遅れた世代の半導体を製造することになるが、新型コロナ禍で生じたような半導体不足への耐性が高まる。