インターネット台頭で「セレクトショップ100%では未来がない」 オリジナル家具にかじを切ったリビングハウスの「空間×時間」とは

AI要約

家具・インテリア企業「リビングハウス」が創業から成長するまでの歴史や事業方針の変化について語られている。

3代目として就任した北村甲介氏が、オリジナル家具の開発・販売やプロモーション支援など幅広い事業に挑戦し、37店舗の展開を果たした。

インターネット普及時にセレクトショップの未来性に疑問を感じ、オリジナル家具への転換を図った経緯やこれからの展望について語られている。

インターネット台頭で「セレクトショップ100%では未来がない」 オリジナル家具にかじを切ったリビングハウスの「空間×時間」とは

1942年に個人商店として創業した、家具・インテリアの企業「リビングハウス」(東京都港区)。2011年に3代目として北村甲介氏が就任して以来、全国37の店舗網を拡大し、オリジナル家具の販売や企業のプロモーション支援などの事業もスタートするなど、大きく成長している。事業承継を機に飛躍した、その秘訣は何なのだろうか。父から会社を継いだ当初課題に感じていたこと、実際に行った施策などについて北村氏に聞いた。

――株式会社リビングハウスの歴史を簡単に教えていただけますか。

初代社長の祖父は、家具職人でした。当初は自身で作った家具を、施設などに納品していたようです。

その後、父が会社を継ぎ、家具のセレクトショップとして大阪を中心に店舗を展開していました。

僕が社長に就任したのは2011年です。

2012年には東京に初進出し、今では全国に37店舗を展開しています。

事業承継してからは、これまで100%だったセレクトショップ事業の割合を少しずつ減らし、オリジナル家具の開発・販売や会社のプロモーション支援をはじめ、幅広い事業に取り組んでいます。

――セレクトショップの割合を減らした理由は何だったのでしょうか。

2010年代に入りインターネットが当たり前になった頃、家具のオンラインショップもたくさん登場しました。

すると、僕たちの店舗に並んでいる家具とまったく同じものがインターネットでより安く購入できてしまう。

これではセレクトショップ100%の会社には未来はないと感じ、オリジナル家具の開発・販売、そして海外ブランドとの独占契約を考え始めました。

今では全商品のうち8割が「リビングハウスでしか買えない家具」です。

とはいえ、今もセレクトショップとしての側面は残っていますし、現在のところは無くすつもりはありません。

自分たちでは出しきれない個性の家具を仕入れることで、よりリビングハウスの個性が引き立つと思うのです。