BMW『M5』40年の軌跡、歴代モデルが米イベントに勢ぞろい…新型ツーリング発表も

AI要約

BMWは歴代『M5』を米国で開催される「レジェンド・オブ・ザ・アウトバーン」に出展することを発表。

イベントでは新型『M5ツーリング』のワールドプレミアがあり、40年にわたる高性能セダンの進化が展示される。

各世代のM5について経緯や特徴が紹介され、過去から現在までの進化が窺える。

BMW『M5』40年の軌跡、歴代モデルが米イベントに勢ぞろい…新型ツーリング発表も

BMWは7月30日、米国で8月15日に開催する「レジェンド・オブ・ザ・アウトバーン」に、歴代『M5』を出展すると発表した。

このイベントは、BMWカー・クラブ・オブ・アメリカ、メルセデスベンツ・クラブ・オブ・アメリカ、アウディ・クラブ・オブ・ノースアメリカが主催する、全てドイツ車の「コンコース・デレガンス」だ。

毎年開催されるこのイベントでは、コラールエリアと審査エリアが設けられ、3つの主要ブランドに対する賞が授与される。また、他のドイツ製車両のためのオープンクラスも存在する。

今年のイベントでは、新型『M5ツーリング』がワールドプレミアされる予定。これに合わせて、過去6世代の歴代M5のオリジナルモデルを展示する。ファンは、1980年代の初代E28から2022年のF90『M5 CS』まで、約40年にわたる高性能セダンの進化を追うことができる。

初代E28型M5は1987年に米国に上陸し、当時世界最速のセダンとして知られていた。3.5リットル直列6気筒エンジンと5速マニュアルギアボックスを搭載し、実用性と快適性を兼ね備えたビジネスクラスのセダンとして評価された。1987年当時の価格は4万8000ドルで、2024年の価値に換算すると13万5000ドルに相当する。

2代目E34型M5は「控えめ」という言葉で表現される。外観は「535i」に似ていたが、300hp以上を発揮する直列6気筒エンジンを搭載し、6速マニュアルトランスミッションと電子制御サスペンションを初めて導入した。

3代目E39型M5は、400hpの4リットルV8エンジンを搭載し、デュアルゾーンオートエアコンやヘッドプロテクションエアバッグなどの装備を初めて導入した。2000年当時の価格は約6万9000ドルで、2万1000台以上が販売された。

4代目E60型M5は、5リットルV10エンジンとシーケンシャルマニュアルギアボックスを搭載し、500hpを発揮した。0~96km/h加速は4.5秒で、ツーリングモデルも存在したが、米国では販売されなかった。

5代目F10型M5は、V8エンジンにMツインパワーターボ技術を初めて採用し、燃費を30%改善した。7速デュアルクラッチトランスミッションを搭載し、0~96km/h加速は4.3秒だった。

6代目F90型M5は、600hpを発揮し、M xDriveインテリジェント全輪駆動システムを初めて採用した。2017年12月には、BMWパフォーマンスセンターのインストラクター、ヨハン・シュワルツが8時間で232.5マイル(約375km)の最長ドリフトのギネス世界記録を樹立している。