油圧ショベルでリフティング? 建機の性能も操縦技術もスゴすぎる 撮影の経緯をヤンマー建機に聞きました

AI要約

建設機械のショベルカーでリフティングをする動画が注目を集める。

ヤンマー建機のXアカウントが投稿した動画は、小型機械ViO30を使用し、リフティングを披露。

プロモーションビデオの一部であり、注目を集めた理由やリフティングの秘訣について紹介。

油圧ショベルでリフティング? 建機の性能も操縦技術もスゴすぎる 撮影の経緯をヤンマー建機に聞きました

 「怖いか?私のリフティングの才能が」。そんな文章とともにX(旧ツイッター)に投稿された動画が注目を集めています。建設機械のショベルカーでリフティングをすることになった経緯を取材しました。

 小型建設機械の開発や販売を手がけるヤンマー建機(福岡県筑後市)。

 そんな会社のXアカウントが6月下旬、「怖いか?私のリフティングの才能が」という文章とともに短い動画を投稿しました。

 冒頭で空を舞うサッカーボールが映し出された後、次の場面で油圧ショベルでリフティングしていることが明かされます。

 土砂などをすくう「バケット」と呼ばれる部分に鉄板をはめ込み、そこにボールを当てることでリフティングしているようです。

 最後は、2台の油圧ショベルでパスを出し合うシーンも映っています。

 この動画に対して「CGじゃないの?」「オペレーターさんすごい」といったコメントが寄せられ、いいねは12万を超えています。

 「リフティングをしている機種は『ViO30』という商品で、フラグシップモデルになります。油圧ショベルの中でもミニショベルという比較的小さいサイズの機械で、小さく小回りが利きますので、住宅基礎工事など狭い現場でよく使用されています」

 そう話すのは、ヤンマー建機のX担当者です。

 この動画は、過去に別の企画で制作したプロモーションビデオの一部とのこと。

 Xで流行しているネットミームに便乗して投稿したところ、注目を集める結果となりました。

 「このプロモーションビデオ『FOOTBALL is OUR ENGINE 篇』は、セレッソ大阪をトップパートナーとして支えるなど、ヤンマーとサッカーのつながりを表現するために制作しました。ミニショベルの性能を広く知っていただく機会になれば、との思いでリフティングにチャレンジしています」

 動画に登場している操縦者は、試作機の組み立てや性能試験をしている部署の社員。

 撮影当日まで特に練習せずに臨んだそうで、タイミングやコツをつかむまでに30回ほどリテイクがあったそうです。

 上手なリフティングは、操縦者がプロだからなのか、それとも、ショベルカーが高性能だからなのか?

 その点については「操縦者の技量とショベルの性能の両方で実現できたと思います」とのこと。

 リフティングの際は「ブーム」と呼ばれる部分だけを動かしているそうで、人の足でリフティングする時と同じように、角度とタイミングを意識しながらリズムよく動かすことがポイントだったそうです。

 「もちろん操縦者の技量もあるのですが、この機械の操作性や応答性の良さはこだわりの設計ポイントですので、そこにも着目していただければと思います」

 投稿が話題になったことについてはこう話します。

 「私自身、この会社に入社するまで建設機械に関する知識が全くなかったので、Xの運用ではかつての自分のように建設機械を知らない方にも興味をもってもらえるような投稿を意識しています。投稿に対して幅広い方々から反響をいただけて、うれしかったです」