新型アルファロメオ・ジュニアは、期待大のコンパクトSUVだった! 来年日本上陸予定の1台に迫る

AI要約

2024年4月10日、アルファロメオ初のピュアEVである「ジュニア」がデビューした。ミラノから少し離れたテストコースで試乗が行われ、高性能版の「エレットリカ ヴェローチェ」が紹介された。

ジュニアは3種類のパワーユニットが用意されており、最小サイズのアルファロメオ車であり、現行車種の中で最小サイズの仕様となっている。デザイン面では個性的な要素が取り入れられ、リヤスタイルやフロントマスクにはアルファロメオらしさが際立つ。

ジュニアは54kWhのバッテリーを搭載し、WLTPで410kmの航続可能距離を実現。ラゲッジルーム容量は400リッターで、フロントフードには充電ケーブル収納スペースが備えられている。

新型アルファロメオ・ジュニアは、期待大のコンパクトSUVだった! 来年日本上陸予定の1台に迫る

アルファロメオ初のピュアEV(電気自動車)である「ジュニア」の走りとは? イタリアで試乗した吉田由美がリポートする。

2024年4月10日、アルファロメオブランド初の量販ピュアEVとして、新型ジュニアは華々しくデビューした。

当初、ジュニアの車名は「ミラノ」だった。発表からわずか5日後、ジュニアに改名。前代未聞の展開で、大きな注目を集めた。ちなみに近年、アルファ・ロメオが発売したSUVは「ステルヴィオ」と「トナーレ」の2モデルで、こちらは都市名ではなく、イタリアにある峠の名が与えられた。

ジュニアへの改名の理由は、ミラノが生産される場所にあった。ポーランドのティヒ工場で生産されることが、イタリア当局から「他国で生産されるクルマに、自国の都市の名前を付与するのはおかしい」という指摘を受け、ジュニアへ変更されたという。

試乗会がおこなわれたのはミラノから少し離れたバロッコにあるアルファロメオのテストコース。1962年に作られたここは、“アルファロメオの聖地”とも言われる。広大な敷地は総延長、76km! 現在、アルファロメオをはじめフィアット、アバルト、マセラティなどのブランドを傘下に収めるステランティス・グループのプルービング・グラウンドでもある。

試乗した新型ジュニアには3種類のパワーユニットを設定。3気筒1.2リッター「VGT」エンジン+モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド「Ibrida(イブリダ)」、2種類の電気自動車(BEV)だ。後者のうち、1台は156hp/260Nmのモーターを搭載する「Elettrica(エレットリカ)」、もう1台は高性能版で、280hp/345Nmのモーターを搭載する「Elettrica Veloce(エレットリカ ヴェローチェ)」。ただし、今回の会場にあったのは、すべてエレットリカ ヴェローチェだった。

ボディサイズは全長4173mm×全幅1781㎜×全高1505mm(欧州参考値)。現在のアルファロメオのラインナップの中で最小サイズだ。54kWhのバッテリーを搭載し、満充電時の航続可能距離は410km(WLTP)。

デザインはアルファロメオ チェントロスティーレが手掛けた。フロントマスクは印象的で、中央に構える盾形のグリル内に、アルファロメオのエンブレムがくり抜かれた。リヤのスタイルも個性的でグラマラス。Cピラーには角度によって浮き出るヘビのマーク「ビショーネ」が鎮座する。

ラゲッジルーム容量は400リッター。さらにフロントフードを開けると、ケーブルが収まるスペースが確保されている。