旧車はどこから旧車? じゃあネオクラは何年前のクルマ? 旧車の定義を考えてみた

AI要約

旧車の定義には明確な基準がなく、各イベントや保険会社によって異なる。

現代の感覚では、2000年以前に登場したモデルが旧車とされるが、個人の年代によって感覚が異なる。

最近では1989年以前のモデルを旧車とし、1990年代のクルマをネオクラシックカーと区別する傾向がある。

旧車はどこから旧車? じゃあネオクラは何年前のクルマ? 旧車の定義を考えてみた

 現代のクルマにはない魅力をもつ旧車はいつの時代も人気のジャンルのひとつだが、果たして旧車とはどのくらいの時間が経過した車両を指すのだろうか?

 じつは旧車と呼ばれる線引きには明確なものが存在せず、旧車イベントと呼ばれるものでも、イベントによって年式の制限がまちまちなのが現状となっている。

 筆者が免許を取得してクルマに乗り始めた2000年前後では、旧車イベントの多くが「1979年以前に登場したモデル」を参加資格に挙げていた。その20年前という年数を現代に当てはめるとなると、「2000年以前に登場したモデル」ということになるワケだが、初代ヴィッツやS2000が旧車といわれてもピンと来ない人のほうが多いのではないだろうか。

 ただ、今年18歳になって免許取得が可能となった世代の人からしてみれば、ヴィッツもS2000も生まれる前に登場していた車種ということになるので、このあたりの感覚は生まれた年によって大きく異なるというのが事実だろう。

 そもそも日本では登録から13年が経過したモデルはグリーン化税制の名の下に重課となるワケで、国としては13年以上前のクルマは旧車であると考えている可能性もあるし、クラシックカー保険を取り扱っているチャブ損害保険株式会社では、製造年から25年以上が経過した車両を対象としているなど、かなり幅があるのだ。

 このようなこともあり、なかなかどこからが旧車であるという線引きが難しいところではあるが、最近では1989年以前に登場したモデルを旧車とし、1990年代のモデルは「ネオクラシックカー」とわけるケースが多くなってきているように思える。

 1990年代のクルマも確かにすでに30年前後が経過した古いモデルであるが、この時代のクルマは多くの部分に電子制御が使われるようになっており、それ以前のモデルとの差別化を図るという意味では説得力のあるものといえるのではないだろうか。