外国法人の日本株保有比率、9年ぶり過去最高に-海運や精密機器買う

AI要約

外国法人の株式保有比率が2023年度に過去最高になったことが日本取引所グループ(JPX)の発表により明らかになった。株式保有金額も前年度比で約4割増加し、世界の主要株式市場を上回るパフォーマンスを記録していた。

日本株の騰勢が強まり、日経平均株価が史上最高値を更新するなど好調な動きが見られた。デフレ経済からの脱却やコーポレートガバナンス改革への期待、中国株市場の低迷などが背景にあり、海外投資家からの資金流入が増加した。

海外投資家は3年ぶりに日本株を買い越し、買越額は大きく膨らんだ。投資部門別売買状況を見ると、海運業や精密機器などで外国法人等の保有比率が増加したことが報告されている。

外国法人の日本株保有比率、9年ぶり過去最高に-海運や精密機器買う

(ブルームバーグ): 外国法人の株式保有比率が2023年度に過去最高になったと日本取引所グループ(JPX)が2日に発表した。同期間の東証株価指数(TOPIX)は38%上昇し、世界の主要株式市場を上回るパフォーマンスを示していた。

JPXが発表した「株式分布状況調査」によると、外国法人等の保有比率は前年度比1.7ポイント増の31.8%と14年度の31.7%を上回り、比較可能な1970年度以降では過去最高を更新した。株式保有金額は320兆4750億円と前年度から約4割増えた。

23年度の日本株は4-6月期から騰勢を強め、今年3月には日経平均株価が史上最高値を更新した。デフレ経済からの脱却やコーポレートガバナンス(企業統治)改革への期待に加え、アジアで競合する中国株市場の低迷が目立ったことなどを背景に、海外投資家からの資金流入が勢いを増した。

投資部門別売買状況を見ると、23年度に海外投資家は3年ぶりに日本株を買い越し、買越額は7兆6906億円に膨らんだ。東証33業種別で外国法人等による保有比率が最も増えたのは海運業で、27.1%から32%へ拡大。最も保有比率が大きいのは46%の精密機器で、前年度から3ポイント増加した。

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