食品値上げ、今年も1万品目超 円安影響、7月は酒類など411品 帝国データ

AI要約

2024年の値上げ予定品目は1万86品目で、円安の影響が大きい。

7月には主に酒類・飲料、菓子類、パンの値上げが目立ち、特にウイスキーやワインが値上げされる。

菓子類や飲料メーカーが原材料価格の上昇を受けてコストプッシュ型の値上げを行う傾向が強く、今後も大規模な値上げが予想される。

 帝国データバンクが28日公表した主要食品メーカー195社を対象とした調査によると、2024年の値上げは予定されている分を含め累計で1万86品目となった。

 3年連続の1万品目超えで、円安の影響が目立っている。7月の値上げは411品目で、酒類・飲料、菓子類やパンが多い。

 7月に値上げされるのは、ブラウンフォーマンジャパンのウイスキー「ジャックダニエル ブラック」(700ミリリットル)で、希望小売価格が2805円から3080円になる。メルシャンは、ワイン全商品の4割に当たる約130品目の出荷価格を引き上げる。

 菓子類では、不二家が「ルック(ア・ラ・モード)」(12粒入り)を値上げ。チロルチョコ(東京)の「チロルチョコ〈バラエティパック〉」は内容量を減らす実質値上げとなる。山崎製パンやフジパンは、チョコレートやレーズンを使用した一部商品の価格を引き上げる。UCC上島珈琲の家庭用レギュラーコーヒー54品の店頭価格は約20~30%上がる見通し。

 帝国データは、円安進行で原材料価格などが押し上げられ、コストプッシュ型の値上げが勢いを増すと分析。1ドル=160円前後の円安が長期化すれば、「今秋にかけて大規模な値上げラッシュが発生する」とみている。