東工大、一橋大の2強に割って入る存在現れる、「有名400社への就職に強い大学」ランキング50

AI要約

18歳人口が急減する日本では、私立大の半数以上が定員割れで赤字も4割に達し、大学の新たな役割も注目されている。

大学の実力を測る指標として、有名企業への就職や資格試験の合格状況が重要であり、その情報から大学の実力を検証する。

有名企業実就職率ランキングでは、トヨタ自動車が設立した豊田工業大学がトップに立ち、一橋大や東京工業大といった名門校を抑えている。

東工大、一橋大の2強に割って入る存在現れる、「有名400社への就職に強い大学」ランキング50

18歳人口が急減する日本では、私立大の半数以上が定員割れで、赤字も4割に達する。一方、研究成果の社会還元など大学の新たな役割も期待されている。では、そんな中で勝ち組となる「本当に強い大学」はどこか? 

『本当に強い大学2024』は、入試から教育・研究、就職まで今の大学がわかるテーマを徹底取材し、1冊にまとめた「週刊東洋経済」の臨時増刊号だ。その誌面から、注目記事をお届けする。

■大学の実力を測る1つの指標

 有名企業への就職が、最良の進路選択というわけではない。ただ、高いハードルを越え多くの学生が就職することは、大学の実力を測る1つの指標になる。

 また、学生が就職に直結する各種の資格取得を目指す大学にとって、資格試験の合格状況も大学の実力を示す指標となる。ここでは有名企業および専門職の就職状況から大学の実力を検証していこう。

 まず、有名企業の就職状況全般について、「有名400社実就職率ランキング」で見ておこう。

 当ランキングは、長らく一橋大学と東京工業大学という社会科学系と理工系のトップ大学が1位と2位を分け合っていた。だが、この構図が2023年3月卒で変わった。

 トヨタ自動車が社会貢献事業の一環として設立した豊田工業大学が1位となった。私立大ながら国公立大並みの学費で優秀な学生が集まる同大は、前年の実就職率を16.3ポイント上回り3位から順位を上げた。

 卒業生が132人と少ないことが有利に働く面もあるが、トヨタ自動車11人、豊田自動織機5人、アイシン、豊田合成、ダイキン工業が各3人など自動車関連中心のトップ企業に多くの学生が就職している。

■就職者数最多は早稲田大

 前年1位の座を豊田工業大に譲ったが、2位の一橋大は例年どおりの安定した就職状況を維持。就職者が多い企業は、同大OBの三木谷浩史氏が創業した楽天グループと大和証券が各25人、EYストラテジー・アンド・コンサルティング15人、明治安田生命保険13人など。3位の東京工業大は、ソニーセミコンダクタソリューションズ31人、日立製作所29人、NTTデータとソニーに各25人などが上位を占める。