最新コンプリート車両を発表した「プロト」 「ゼロエンジニアリング」誕生から続くハーレー・カスタムの歴史とは

AI要約

株式会社プロトの直営店リグニスが、2022年に登場したコンプリートモデル「ZDC」シリーズに続くカスタムコンプリートバイクの第二弾「フリスコスタイル」を発表。

プロトのカスタムバイクは、1992年に設立されたゼロエンジニアリングが人気を博し、その後市販車両の開発も行い、さまざまなエンジン搭載モデルを展開。

2024年に登場した「フリスコスタイル」はスタイルを変えた新たなカスタムバイクで、走行性能の向上にも注力している。

最新コンプリート車両を発表した「プロト」 「ゼロエンジニアリング」誕生から続くハーレー・カスタムの歴史とは

 バイク、クルマのカスタムパーツ企画・製造・輸入・販売を行う株式会社プロトの直営店リグニスは、2022年に登場したコンプリートモデル「ZDC」シリーズに続くカスタムコンプリートバイクの第二弾「フリスコスタイル」を発表しました。

 1992年、ビルダーである木村信也氏率いるプロトの一事業部としてカスタムショップ「ゼロエンジニアリング」が設立されると、スタート直後から絶大な人気を博し「ゼロスタイル」として海外からも注目を集めることとなった同部門のカスタムバイクは、リジッドのグースネックフレーム(ネック部がガチョウの首のように湾曲したフレーム)をベースとしたロー&ロングのフォルムにハンドメイドで和のテイストを取り入れたカスタムです。

 その人気ゆえにオーダーから納車まで4年待ちという状況ともなっていましたが、プロトではゼロスタイルをより多くのライダーたちに楽しんでもらうため、新車で購入できる市販車両の開発に着手し、2003年に「ロードホッパー」の販売を開始。

 ハーレーダビッドソン製のエボリューション・ビッグツインエンジン(供給終了後はS&S製エンジンを採用)、またはスポーツスターに搭載された4カムエンジンを搭載したモデルのほか、S&S製ショベルヘッドタイプのエンジンを搭載したモデルを用意するなどラインナップの拡充も図られていました。

 2009年にはゼロエンジニアリングが独立するも、2010年からは”サムライチョッパー“として米国で販売開始。同年には「ロードホッパーType5、Type7、Type8」ヨーロッパ仕様の販売も開始されています。

 プロトは、2016年にJAIA(日本自動車輸入組合)の正会員になるも、ロードホッパーの生産を2017年で終了。

 2022年には良質なハーレーダビッドソンのエボリューションモデル(1996年~1999年最終モデルを使用)をベースにしたカスタムコンプリートバイク第一弾「ZDC」(ZERO DESIGN WORKS CUSTOM COMPLETE)を発表します。

 同モデルは、プロトの車両販売部門である「リグニス」が製作を担当し、各部オーバーホールを施すことで信頼性を高め、専用設計で製作されたスプリンガーフロントフォークなどの各種パーツを備えることで、「ゼロスタイル」を彷彿とさせるロー&ロングのフォルムを実現しています。

 2024年に新たに登場したコンプリートバイク第二弾「フリスコスタイル」は、これまで手掛けたモデルとは趣を変え、カスタムとして根強い人気をもつスタイルを再現していますが、同コンプリート車両もZDC同様に多数のオリジナルパーツを製作することで定番のスタイルを実現。

 走行性能の面においても各部にオーバーホールを施すことで信頼性のある仕上がりとされています。

 ハーレー・カスタムの世界と30年以上、深くつながってきたプロト。今後の展開にも期待がかかります。