なぜ「一流のリーダー」は部下を味方にできるのか?「ナメられるリーダー」に足りない2つのこと

AI要約

リーダーには部下の歓心を買う必要はないとされるが、味方を作るために部下を味方につけることが重要である。

リーダーに必要なのは自分の考え方に共鳴してくれる部下であり、歓心を買った味方よりも共鳴する部下が重要である。

リーダーは普遍的な考え方を学び、部下との関係を築くことが重要である。

なぜ「一流のリーダー」は部下を味方にできるのか?「ナメられるリーダー」に足りない2つのこと

● 味方を作るために 部下の歓心を買う必要はない

 与えられたミッションをスムーズに遂行するために、リーダーは部下を味方につけたほうがことが進みやすいことは間違いありません。

 リーダーに昇格した人の中にはその方法を見つけられず、試行錯誤しながら部下を率いている人もいると思います。

 そもそも、リーダーに味方は必要なのでしょうか。

 この答えはなかなか難しいものです。ピーター・ドラッカーは、「とっつきにくく気難しく、わがまま」なボスが、「しばしば誰よりも多くの人を育てる」「好かれている者よりも尊敬を集める」(ダイヤモンド社『マネジメント』)と言っています。リーダーには別の資質が求められるというのです。これはどういうことを意味しているのでしょうか。

 話がそれてしまうので、別の資質についてはふれませんが、ドラッカー曰く、部下に好かれるため、味方になってもらうために歓心を買うような行動を取る必要はないというわけです。

 さはさりながら、何かをやろうというときには味方となって助けてくれる部下がいた方が楽なことも事実。そこで重要なことは本当の意味での味方のつくり方です。

● リーダーに必要なのは 「自分の考え方に共鳴してくれる」部下

 歓心を買ってつくった味方は、困難な状況に追い込まれたり、部下自身が不利な状況になったりすれば、すぐに離れてしまうでしょう。そもそも腹の中ではリーダーを甘く見ているかもしれません。

 リーダーは、自分の考え方に共鳴してくれる部下をつくるべきです。これは、派閥づくりとは違います。政治の世界を見ればわかるように派閥は利害関係で結びつき、思想的な求心力のない、いわば自分だけでは何もできないから集まっている「弱い者」の集まり、自信のないものの集まりに過ぎないからです。

 話を戻すと、リーダーの考え方がしっかりしていないのに、「おれの考え方に共鳴しろ」と言われても部下は共鳴しようがありません。

 そこでリーダーは何千年もの間、多くの人が正しいといってきた普遍的な「考え方」を勉強することがとても大事です。