ヤマトのクロネコ貨物機、羽田8/1就航 スプリング・ジャパン運航を国交省許可

AI要約

国土交通省航空局(JCAB)は、スプリング・ジャパン(旧春秋航空日本)が羽田空港への就航を許可した。

ヤマトホールディングスの貨物専用便が羽田-札幌と北九州の2路線に就航する。

貨物専用機A321P2Fは改修され、羽田初の訓練飛行を経て運航が始まる。

ヤマトのクロネコ貨物機、羽田8/1就航 スプリング・ジャパン運航を国交省許可

 国土交通省航空局(JCAB)は、日本航空(JAL/JL、9201)傘下のスプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)が申請していた羽田空港への就航を、6月21日付で許可した。国交相の諮問機関である運輸審議会が同社の申請に対し「許可が適当」と13日に答申したことを受けたもの(関連記事)。スプリング・ジャパンは、ヤマトホールディングス(9064)の“クロネコ貨物機”で8月1日から羽田へ乗り入れる。

 ヤマトHDは4月11日に、エアバスA321ceo P2F型貨物機の運航を成田空港を拠点に開始。JALグループが整備などを担い、スプリング・ジャパンが運航する。今回の許可により、羽田-札幌(新千歳)と北九州の2路線に、貨物専用便を深夜早朝帯に1日1往復ずつ運航する。

 羽田-札幌線の運航スケジュールは、羽田行きIJ410便が札幌を午前1時20分に出発し、午前3時着。札幌行きIJ411便は午前4時15分に羽田を出発して、午前5時55分に到着する。

 北九州線は、羽田行きIJ444便が北九州を午前1時40分に出発し、午前3時15分着。北九州行きIJ445便は午前4時55分に羽田を出発して、午前6時40分に到着する。

 A321P2Fは、中古のA321ceo(従来型A321)旅客機を貨物専用機に改修したもので、10トン車約5-6台分に相当する1機当たり28トンの貨物を搭載でき、東京を起点にすると台湾や香港まで飛行できるという。ヤマトHDは3機リース導入し、改修作業はエアバスとSTエンジニアリング(シンガポール)の合弁会社、独エルベ・フルクツォイヴェルケ(EFW)社がシンガポールで行った。

 羽田には訓練飛行で2023年12月12日に初めて姿を現した(関連記事)。

 羽田を含む成田と伊丹、関西、福岡の5空港は、乗り入れに国交相による事前許可を必要な「混雑空港」に指定されている。審議会では許可が適当かを審議する。運輸審議会での審議対象となるのは、混雑空港に乗り入れる国内線のみで、国際線は対象外となる。