イオン九州の新社長「戦略的な店舗増とM&Aで規模拡大目指す」…ディスカウント業態にも注力

AI要約

5月に新しく就任したイオン九州の社長が、戦略的な店舗増とM&Aを活用して規模拡大を目指す考えを示した

新業態店の展開やディスカウント業態への注力を打ち出し、競争が激化する九州市場での展開を強化する意向を示した

その他にも300億円の投資枠を設けたM&Aへの取り組みや、消費者の節約志向を踏まえた新規店舗の展開計画などが明らかにされた

 5月にイオン九州(福岡市)の社長に就任した中川伊正氏(57)が読売新聞のインタビューに応じ、戦略的な店舗増とM&A(企業の合併・買収)の活用で規模拡大を目指す考えを示した。あわせて、物価高による消費者の節約志向を踏まえ、ディスカウント業態にも力を入れる意向を明らかにした。

 中川氏は、都市部で展開する小型店「マックスバリュエクスプレス」について、「福岡市内で着実にオープンしていく」と強調。調剤薬局を備えたドラッグストアと食品スーパーの新業態店「ウエルシアプラス」についても「我々のインフラ(基盤)である総菜などを組み合わせ、出店の優先順位を上げる」と述べた。

 九州では、西友の九州事業をイズミが買収するなど競争が激化している。イオン九州はM&A向けに300億円の投資枠を設けており、中川氏は「金融機関からも情報を得ながら、スピード感をもって対応する。同業だけでなく、例えば総菜工場やスイーツ工場を持つ企業と手を組むこともあり得る」と意欲を見せた。

 一方で、「物価高で、よりお買い得なところを探している消費者が多い」と指摘。九州北部を中心に30店を展開しているディスカウント業態の「ザ・ビッグ」を、2026年度までに10店以上増やす考えも明らかにした。