無人駅に宿泊! そんな夢の体験ができる「駅泊」が今注目されているワケ

AI要約

駅や電車に泊まる非日常的な体験が人気を集めている。

駅舎や列車を宿泊施設としてリノベーションし、鉄道ファンにとって魅力的な環境を提供している。

日本各地の無人駅でも駅泊施設が登場し、様々な形で鉄道との触れ合いを楽しめる。

無人駅に宿泊! そんな夢の体験ができる「駅泊」が今注目されているワケ

 最近、「駅に泊まる」「電車に泊まる」といった体験を見かける。駅に泊まるといっても、駅上に開発しているシティホテルやビジネスホテルに泊まるわけではなく、実際に利用されている

「無人駅の駅舎」

をリノベーションした宿泊施設に宿泊するという、かなり非日常的な体験である。また、電車に泊まるといっても、寝台列車やクルーズトレインではなく、普通列車を夜間に走行させ、その列車で一夜を過ごす体験である。

 いずれも、なかなかほかにはない体験といえるだろう。駅舎に泊まれば、

・駅の放送

・電車の音

が聞こえてきたり、窓からいつでもホームを行き来する電車を眺めることができたりと、鉄道を身近に感じられる。鉄道ファンに限らず、興味を持つ人はいるだろう。

 このような取り組みはまだ数少ないものの、駅泊は全国各地の無人駅で徐々に見られるようになってきている。興味深い事例を幾つか紹介したい。

 早い時期から無人駅を活用する宿泊施設化の取り組みが見られたのが、北海道のJR函館本線・比羅夫駅の「駅の宿 ひらふ」(倶知安町)である。

 無人駅の駅舎の2階に宿泊できる部屋があり、線路側の部屋は到着する列車を部屋から眺められる。駅舎をホテル仕様に大幅にリノベーションをしているわけではないので、快適性は限定されるかもしれないが、むしろ非日常感は高いといえる。

 実際の列車が到着する駅のホームで行うジンギスカンも用意されており、こちらもかなり非日常的な体験だ。

 また、2019年には天竜浜名湖鉄道・二俣本町駅に「駅舎ホテル INN MY LIFE」(静岡県浜松市)がオープンした。駅構内にあったそば屋の閉店にともない、地元のUターン事業者である山ノ舎(やまのいえ)旅社が地域活性化の一環としてホテルの部屋にリノベーションしたもの。

 こちらの部屋はホテル仕様の空間となっており、白を基調としたシンプルでスタイリッシュな内装である。周辺は天竜川など豊かな自然に恵まれたエリアであり、地域への旅の拠点としても機能するだろう。