白熱のモリゾウチャレンジカップ!! 破竹の4連勝を飾ったヒーローは誰だ?

AI要約

WRCドライバーへの虎の穴、モリゾウチャレンジカップが熱戦を繰り広げている。第4戦は京都府京丹後市で開催されたラリー丹後。SSのキャンセルがつづく波乱のラリーを制したのはまたしても山田啓介選手。今回もクールな状況判断が光った。

成績優秀者にはフィンランドに渡り、WRCトヨタチームのインストラクターからラリー講習を受けられるというご褒美があるモリゾウチャレンジカップ。第4戦は京丹後市で開催されたターマック戦のラリー丹後。

ラリー丹後は山火事もあってSSのキャンセルが相次ぎ、モリゾウチャレンジカップは実質5つのSSで争われることになった。最速であることは誰もが認めるフィンランド帰りの大竹直生選手はここまでの3戦で勝てておらず、今回のラリー丹後こそはと気合十分。

白熱のモリゾウチャレンジカップ!! 破竹の4連勝を飾ったヒーローは誰だ?

 WRCドライバーへの虎の穴、モリゾウチャレンジカップが熱戦を繰り広げている。第4戦は京都府京丹後市で開催されたラリー丹後。SSのキャンセルがつづく波乱のラリーを制したのはまたしても山田啓介選手。今回もクールな状況判断が光った。

文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、TOYOTA GAZOO Racing

 成績優秀者にはフィンランドに渡り、WRCトヨタチームのインストラクターからラリー講習を受けられるというご褒美があるモリゾウチャレンジカップ。第4戦は京丹後市で開催されたターマック戦のラリー丹後。

 ひとことでターマックというが、砂や石の配合が地方ごとに違うので、路面はそれぞれ違い、若いドライバーたちはレッキ(事前試走)でそれを感じ取らなければならない。レッキはペースノートを作るだけではないのだ。

 ラリー丹後のスタート前、前戦の久万高原でクラッシュし、クルマが大破したことで出場が危ぶまれたKANTA選手だが、新たにクルマを仕立てて元気な姿を見せ、ほかの選手たちと談笑している姿がほほえましかった。

 ラリー丹後はキャンプやスキーが楽しめるスイス村で行われる有料のギャラリーステージがあり、大人6000円、小学生3000円の入場チケットが完売という人気ぶり。

 高低差があるS字コーナーを俯瞰できるから観戦するには絶好のスポットだ。残念ながらこのSS3(12.26km)は山火事の影響でJN1が走りきったところで中止となり、モリゾウチャレンジカップの選手たちの本気走りは見られなかったが、隣にいた小学生と幼稚園児と見られる兄弟の会話が面白かった。

 JN1のGRヤリスラリー2が走った後、幼稚園児が「パパ、GRヤリスのラリー1だよね?」と話すとパパの返事を待たずにお兄ちゃんが「ラリー1はラリージャパンでしか走らない、ラリー2だよ」と答えると「じゃラリージャパンに行きたいよ」と弟がパパのシャツをつかんでせがんでいた。

 こうやって子どもたちがラリーに関心を持ってくれることはなんともうれしいことだ。

 閑話休題。ラリー丹後は山火事もあってSSのキャンセルが相次ぎ、モリゾウチャレンジカップは実質5つのSSで争われることになった。最速であることは誰もが認めるフィンランド帰りの大竹直生選手はここまでの3戦で勝てておらず、今回のラリー丹後こそはと気合十分。

 しかし、SS1こそトップタイムだったが、SS2以降リズムが悪く、山田啓介選手に逆転され、徐々に引き離されていく。

 初日は急遽決まった新しいコ・ドライバー竹藪英樹選手との呼吸が今イチだったのかもしれない。翌日は本来の速さが戻り、2本のSSすべてでトップタイムを取ったが、長いSSがキャンセルになり、逆転ならず。

 不完全燃焼の結果に大竹選手も「今日は(長いSSがあれば)行けたと思います。本当に残念です」と悔しそう。

 ラリーは言うまでもなく、ドライバーとコ・ドライバー2人で行う競技。「コンビ」と言われるまでには、時間がかかるのだ。大竹選手は4戦を終えてSSトップタイムの数はダントツながら、ここまでデイリタイア2回が響く結果になっている。