【普通免許&165cmで足つきチェック】スクランブラー400Xはつま先ギリギリ着地!でもぜんぜん怖くないのはどうして?

AI要約

トライアンフが2023年に発売した「スクランブラー400X」は普通免許で運転可能なモデルで、エントリーに適した398cc水冷単気筒エンジンを搭載している。

シート高やホイールサイズ、ハンドルなどが大型感を与えるが、装備や制御面ではビッグバイクに匹敵する性能を持っている。

身長165cmの筆者が乗った際に感じた「デカい感」に加え、オフロード志向のデザインがありながらもストリートでの違和感はない。

【普通免許&165cmで足つきチェック】スクランブラー400Xはつま先ギリギリ着地!でもぜんぜん怖くないのはどうして?

トライアンフから2023年に発売された「スピード400」と「スクランブラー400X」。現行トライアンフ唯一の「普通免許で運転できる」モデルということで、普通免許ライダーである私はニュースを見た時から、スッカリ気軽で小さいカワイイモデルがやってくると思い込んでいた。ところがいざ実車を目にしてみると、ハッキリ言って結構デカい! かなりビビリながら挑んだ足つきチェックのレポートをお伝えしたい。今回はスクランブラー400Xを紹介する。

文/Webikeプラス 西田 宗一郎

そもそもスクランブラー400Xというのは、トライアンフが現行ラインナップに昨年初めて投入した398cc水冷単気筒エンジンを搭載するモデルで、それまで大排気量のモデルしかなかったトライアンフへのエントリー難易度を一気に引き下げて話題になった。免許を取って、初めてのバイクがトライアンフ! という、これまでは結構な冒険ともいえたチャレンジも、全く絵空事ではないのだ。

搭載する水冷DOHC単気筒の「TR」エンジンは新設計で、スペックはスピード400、スクランブラー400Xともにどちらも同じ。最高出力40PS/8,000rpm、最大トルク38Nm/6,500rpmという、けしてスーパースポーツ的なスペックではないものの、普通二輪区分では十分なパワーを発揮できる。足回りには倒立フォークを備え、スロットルにはライドバイワイヤ、電子制御では切り替え可能トラクションコントロール、デュアルチャンネルABS(スクランブラー400Xはオフロードモードに切り替え可能)、トルクアシストクラッチと、装備&制御面はビッグバイクに遜色はない。

さて、エントリーモデルとしても狙えるマシンなんて紹介したスピード400とスクランブラー400Xだが、スクランブラー400Xとのファーストコンタクトでは、ぜんぜん気軽な雰囲気を感じなかった。私は身長165cm、普段はクルーザーに乗っているということもあり(そして昔、ヤマハWR250に跨れず断念したこともあり)無条件に「シート高のあるバイク」に恐怖を感じるきらいがある。スクランブラー400Xは835mmという数値で、これはトライアンフのラインナップの中ではけして高いほうでもないのだが、明らかに私の股下よりは高く、一発で足が上がるという気がしない。「こんなバイク乗れるんだろうか…」とやや恐怖。ちなみに、同じシート高の国産車にはヤマハ・YZF-R7や、XSR700などがある。大型バイクばかりではないか……。

この「デカい感」の理由はシート高以外にもある。まずホイールサイズがスピード400とは異なり、オフロードを意識したフロント19インチを採用しており存在感を放つ。さらにハンドルはアップ&ワイドであり、ナックルガードも標準装備されて、コクピット周りもかなりゴツいのだ。それでいて武骨な雰囲気一辺倒ということはなく、ストリートでも違和感のないレザーのバーパッドはオシャレ。しかし怖いものは怖い。