羽田空港、ランプバス運行に配車システム アルゴリズム活用、待ち時間削減へ

AI要約

日本空港ビルデングが羽田空港のターミナルでアルゴリズムを活用したランプバス配車システムを導入した。

システムはバス遅延を削減し、定時運航率の向上を図るために開発され、航空各社との連携を図っている。

RBASの導入により自動配車でランプバスの運行効率化が図られ、配車時間やイレギュラー対応の標準化も進められた。

羽田空港、ランプバス運行に配車システム アルゴリズム活用、待ち時間削減へ

 羽田空港のターミナルを運営する日本空港ビルデング(9706)は6月5日、構内を走るランプバスにアルゴリズムを活用した配車システムを4月から導入したと発表した。国内・国際線のランプバスに導入することでバス遅延による利用客の待ち時間を削減し、定時運航率の向上を図る。システム開発にはバスを運行する東京空港交通のほか、全日本空輸(ANA/NH)グループも協力した。

 ランプバス配車システム「RBAS(アルバス、Ramp Bus Allocation System)」で、運行票の作成や情報更新、配車時間の割り出しを自動化。配車実績をデータ化し、ランプバスの割り当てにアルゴリズムを活用し支援する。バスコントロール担当者は割り当てや配車をRBASへ指示し、航空各社や空ビルのフライト情報と自動連携する。

 RBASのシステム開発は空ビルが整備主体となり、ANA本体、ANAグループで羽田空港のグラハン部門を担うANAエアポートサービス(ANAAS)、東京空港交通の各社が開発に協力。日本航空(JAL/JL、9201)とANA、スカイマーク(SKY/BC、9204)、エア・ドゥ(ADO/HD)、ソラシドエア(SNJ/6J)、スターフライヤー(SFJ/7G、9206)の航空各社が運用に協力した。

 従来のランプバス配車は、当該便の搭乗人数や運航状況、風向きなどの情報を把握して管理しており、混雑する時間帯や運航ダイヤが乱れが場合に遅延が生じていた。RBASの導入により情報データを連携し、アルゴリズムによる自動配車でランプバスの運行効率化につながった。

 またRBASの開発を通じ、これまで航空会社ごとに異なっていた配車時間やイレギュラー発生時の配車ルールを明文化。サービスレベルの標準化にも取り組んだという。