猛暑予想の中元商戦、〝ひんやりフード〟に変わり種も 「冷やしカレー」「凍結梅干し」 

AI要約

百貨店のお中元商戦が今年もスタートし、冷たい食品に加えて冷やしカレーや凍らせた梅干しなどの変わり種も登場している。

三越伊勢丹では新しいひんやりフードを展開し、驚きの食品が注目を集めている。

さまざまなブランドから冷やしギフトが登場し、新しい中元需要を掘り起こす動きが広がっている。

猛暑予想の中元商戦、〝ひんやりフード〟に変わり種も 「冷やしカレー」「凍結梅干し」 

百貨店のお中元商戦が5日、本格的にスタートした。今年も猛暑が予想され、各社がアイスやゼリーといった定番の〝冷たい〟食品を充実させる中、今年は「冷やしカレー」や「凍らせた梅干し」、「冷やしウニのゼリー」などの変わり種も登場。伝統に偏重しがちな百貨店のマンネリを打破するような逸品が、新たな中元需要を掘り起こしそうだ。

◆充実のひんやりフード

「〝進化型お中元〟で新しい潮流を作る」

こう意気込み、5日にギフトセンターを開設したのは三越伊勢丹だ。日本橋三越本店(東京都中央区)には、午前10時の開店と同時に多くの来店客が詰めかけた。ひと際目を引く位置に設置されたのが〝驚きのひんやりフード〟のコーナーで、冷やすことでおいしく味わえるよう開発された意外性のある食品が並んだ。

その中で注目を集めたのが、二幸の「冷やしておいしいカレー詰合せ」(2種6食分、3240円)。だしや塩分の濃度を調整し、使用する油を極力少なくすることで、冷えても固まりにくく、味わいや風味を残すことにこだわった。担当者は「ちょっと温かいご飯や麺類にかけるとおいしく食べられる」とアドバイスする。

梅の丸長の「紀州南高梅 凍らせて食べる梅干」(450グラム、3240円)は、シャーベットのような独特の食感が特徴だ。「梅干しは凍らせるとおいしいという声が多く寄せられていた。凍らせた際にちょうど良い甘酸っぱさを感じられるよう、酸味や塩分を調整して開発した」(担当者)という。外出時にも持ち歩けるよう、梅干しは1個ずつ包装してある。

◆ウニやレンコン菓子も

そごう・西武の目玉の冷やしギフトは、福井市にある老舗のウニ専門店「天たつ」の「ひやし雲丹」(4個入り、1万800円)だ。干しあげてうま味を濃縮したバフンウニを昆布だしのゼリーで包み仕上げており、その斬新で上品な味わいが人気という。

一方、松屋が打ち出すのは、多くの著名人から手土産品としても選ばれるという、京都の料亭「紫野和久傳(わくでん)」の「れんこん菓子 西湖(せいこ) 竹籠入り」(8本入り、5346円)。レンコンのデンプンと和三盆糖を練り上げてササの葉で包んだ和スイーツで、「ゼリーのようなところてんのような不思議な食感とのど越しを楽しめる」(担当者)。(西村利也)